THOMPSON TWINS『BIG TRASH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1989年に発表されたものである。彼らは'80's中盤から隆盛を極めるエレポップ・サウンドを奏でる一グループとして、明るく楽しいサウンドを奏でてきて、ヒット曲も飛ばしてきていた。その'80'sも幕が下りようとしている頃になり、その'80'sとの惜別といった感じで発表したアルバムである。サウンドの方は、相変わらずの明るく楽しいエレポップ路線そのものであり、聴きやすいものである。また、相変わらず楽しくなってくるサウンドであり、こう言うところは変わらないのは嬉しいところでもある。
収録されているのは以下の全11曲である。『Sugar Daddy』『Queen Of The U.S.A.』『Bombers In The Sky』『This Girl's On Fire』『T.V. On』『Big Trash』『Salvador Dali's Car』『Rock This Boat』『Dirty Summer's Day』『Love Jungle』『Wild』。
この中からのお薦め曲というと、『Sugar Daddy』『Bombers In The Sky』『This Girl's On Fire』『Love Jungle』という所をピックアップするが、『Hold Me Now』などのヒットを飛ばしていた頃と比べると、やはりこなれたところがあり、その分だけ纏まってしまったという感じがするのが、ちょっと惜しいところである。が、落ち着いて聴くことが出来るサウンドに纏まっている。
'80'sも終盤となると、ワールド・ミュージックの台頭、ヒップ・ホップの台頭もあり、エレポップは成熟したこともあって苦戦をするようになっていたが、やはりそういう状況を打破することは出来なかったものの、'80'sという時代の一時期をリードしていた彼らがアルバムを発表したことで、いよいよ'80'sのエレポップも終わったということを感じたものでした。しかし、だからこそ'80'sサウンドを楽しむ上では締めに持ってきたいアルバムである。
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