THE GRADUATE(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1967年の映画「卒業」のサントラ盤である。これはチャールズ・ウェップの原作小説をマイク・ニコルズ監督が映像化した作品であり、'60'sの青春映画の金字塔である。バック・ヘンリーとカルダー・ウィリンガムの脚本、ポール・サイモンとデイヴ・グルーシンが音楽を担当し、ダスティン・ホフマンの主演、共演はキャサリン・ロス、アン・バンクロフト、マーレイ・ハミルトン、リチャード・ドレイファス、エリザベス・ウィルソン、バック・ヘンリー、ウィリアム・ダニエルズ、マイク・ファレル、ノーマン・フェルたちである。物語は、出す額を卒業したばかりの青年ベンジャミンが、中年女性ロビンソン夫人と知り合い、何度か会っている内に情事を重ねるようになるが、その娘エレンを知り、次第にエレンに惹かれていくベンジャミン。しかし、ロビンソン夫人はエレンにベンジャミンとの関係を話してしまい、二人の関係にひびが入ってしまうが... ラストの教会での結婚式からエレンを連れ去り、バスに乗って逃げていく二人のシーンはあまりにも有名である。サントラ盤は、'60'sの黄金デュオであるSIMON & GARFUNKELの曲が多数使われていて、大ヒットを記録している。(Billboardのアルバム・チャートで7週連続1位の後、S & Gのオリジナル・アルバム「BOOKEBDS」が3週連続1位を獲得した後、再び1位に返り咲き、2週間、通算で9週1位の座を獲得し、1968年の年間アルバム・チャートでも2位にランクインしている。)また、『Mrs. Robinson』は全米No.1ヒットとなっている。
収録されているのは以下の全14曲である。『Sound Of Silence』『Singleman Party Foxtrot』『Mrs. Robinson』『Sunporch Cha-Cha-Cha』『Scarborough Fair/Canticle (Interlude)』『On The Strip』『April Come She Will』『Folks』『Scarborough Fair/Canticle』『Great Effect』『Big Bright Green Pleasure Machine』『Whew』『Mrs. Robinson』『Sound Of Silence』。
この中から『Mrs. Robinson』は3週連続全米1位に輝く大ヒットとなり、1968年のBillboard年間シングル・チャートでも9位にランクインしている。また、『Scarborough Fair/Canticle』もシングル・ヒットを記録していて、1968年のBillboard年間シングル・チャートで89位、レギュラー・チャートで最高位11位を記録している。本サントラ盤はSIMON & GARFUNKELのアルバムと扱われているが、当時の彼らの勢いは凄いものがあり、本アルバムと「BOOKENDS」の2枚のアルバムが交互に2度ずつ、通算で16週にわたってBillboardのアルバム・チャートで1位の座を獲得していた。
映画だけでなく、音楽の方も永遠の名曲であり、かれこれ40年の歳月が流れるが、エヴァーグリーン・ミュージックの代表的な曲として、映画と共に語り継がれるサントラ盤(アルバム)である。現在の視線で映画を見ると、時代が変わったと言うことを感じるものの、サントラ盤の方は永遠の名作であり、発表当時の輝きは失っていない。じっくりと聴きましょう。
コメント 0