「THE DRIVER 」 [映画(洋画)]
表題の作品は1978年のアメリカ映画「ザ・ドライバー」である。この作品は、カー・アクションをたっぷりと堪能することが出来るハードボイルド作品である。(とにかく、夜の街を舞台に繰り広げられるカー・アクションは圧巻である。(最近の作品はCGを使ったりしているニセモノのアクションであるが、そういうことがなく、本物のアクションであるだけに、やっぱり凄い!ただ、四半世紀以上も前の作品であるだけに、登場する車の型式が古というのは仕方のない所でありますが...))
本作は「GET AWAY」(1972年版、本作は1994年にリメイクされているが、そちらでもウォルター・ヒルは脚本を担当している)の脚本で知られているウォルター・ヒルが脚本を書き、監督を務めた作品(監督としたら2作目)である。とにかく、'70'sのウォルター・ヒルと言えば、傑作が揃っているが、本作もそんな中の一つに数えられる傑作である。
スタッフは、製作がローレンス・ゴードン、監督と脚本がウォルター・ヒル、音楽がマイケル・スモールであり、出演は、ライアン・オニール、ブルース・ダーン、ロニー・ブレークリー、マット・クラークたちである。そしてここに、ウォルター・ヒル監督がフランス映画界からイザベル・アジャーニを招いて、I.アジャーニが謎の女(ヒロイン)を演じている。(フランス映画界では既に名前は通っていたが、本作出演によってアジャーニは国際女優となったということで、彼女のキャリアの中でも大きな節目となった。)
物語は、犯罪者の逃亡を助ける凄腕のドライバーと、それを執拗に追い続けるディテクティブ。ロスではこの追いかけっこが続いていた。そこへ現れるミステリアスな美女・プレイヤー。夜のロスを舞台にしたカー・チェイスが迫力あるが、とにかく登場人物が格好良く極まっている。寡黙なドライバー、執念に燃えるディテクティブ、妖しい魅力を持つクール・ビューティのプレイヤー。余計な要素が無いだけに、ストレートでシンプルな物語であるが、とにかくハードボイルドである。
本作では、登場人物に名前が無く、「ザ・ドライバー」「ザ・ディテクティブ」「ザ・プレイヤー」「ザ・コネクション」というように呼ばれているが、こういう設定がまた「プロ」という感じがして良い所である。そんな中、アジャーニの美しさを見ないなんて考えられない所である。とにかく、「クール・ビューティ」と言う言葉は本作のアジャーニのためにあると言ってもいい。とにかく、必見の一本である。
コメント 0