COMMODORES『IN THE POCKET』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表されたアルバムである。本アルバムがリリースされた頃は、LIONEL RICHIEがまだ在籍していて、彼はグループとソロの両方で八面六臂の大活躍をしていた時期である。(とにかく、'80's初頭の彼の活躍は凄まじく、まさにMr.アメリカンであった。)本アルバムはLIONEL在籍時代のラスト・アルバムである。但し、彼が正式に脱退したのは1983年のことであるので、本アルバム発表時には、本アルバムがラストになるということは分からなかった。(ソロ活動が多くなり、脱退するのは時間の問題と言われていましたが...)と言うことなので、特定のメンバーが脱退するということは本アルバムのセールスには関係のないことであった。それでも本アルバムは、1981年のBillboard年間アルバム・チャートの97位にランクインしていて、レギュラー・チャートでは最高位13位を記録するヒットとなっている。
彼らはこれまでに、ファンキーなサウンドと、美しいバラードという二つの面を持ち合わせているグループである。だが、共通しているのはソウルフルな所であり、'70'sに一時代を築いたブラック・ミュージックの雄の一つである。本アルバムは、そんな彼らの特徴を上手くまとめたものであり、彼らの集大成と言ってもいい内容のあるアルバムである。
収録されているのは以下の全8曲である。『Lady (You Bring Me Up)』『Saturday Night』『Keep On Taking Me Higher』『Oh No』『Why You Wanna Try Me』『This Love』『Been Loving You』『Lucy』。
この中からは、美しいバラード・ナンバーである『Lady (You Bring Me Up)』がシングル・ヒットを記録していて、1981年のBillboard年間シングル・チャートでは39位、レギュラー・チャートでは最高位8位を記録している。
お薦め曲は、シングル・ヒットした『Lady』も良いが、『Oh No』『This Love』『Saturday Night』『Keep On Taking Me Higher』という所をピックアップしておく。バラード・ナンバーはとことん美しく、たっぷりと聴かせてくれるし、大人の鑑賞に十二分に堪えるものである。その一方で、ファンキーなダンス系ナンバーはノリが良く、元気にさせてくれるものであり、'70'sのブラック・ソウルの雰囲気もある。
ということで、ボーカル・ナンバーがお好きな方にも、ダンス系サウンドがお好きな方にも、'70'sのソウルがお好きな方にもお薦めのアルバムである。また、本アルバムの後でソロとなって大活躍をするL.リッチーがお好きな方も、彼が在籍していたCOMMODORESとしてのラスト・アルバムということで、しっかりと聴いてもらいたい所である。(尚、COMMODORESは、この後メンバー・チェンジを行って顔ぶれが変わっているものの、グループとしての活動は現在でも続けている。サウンドの方はやはり両面を持っているので、幅広いファンが現在でもいる。)
コメント 0