JEFFERSON STARSHIP『FREEDOM AT POINT ZERO』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表されたものであり、ミッキー・トーマスが加入して彼がリードボーカルを務めたアルバムである。それまでのJEFFERSONと言えば、'60'sの時代から、やはりグレースの存在を忘れることが出来ないが、それまでのボーカルと違うJEFFERSONもなかなかのものである。(ただ、ボーカルが彼一人になったという寂しさもなきにしもあらずであるが...)更に、本アルバムのサウンドはロックンロール指向であり、前作「EARTH」のポップなものとは全く違ったものになっている。ということで、新ボーカリストを迎えての新たな船出となった一作でもある。また、本アルバムは、1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは45位にランクインしており、レギュラー・チャートでは最高位10位を記録するヒットとなった。
収録されているのは以下の全9曲である。『Jane』『Lightning Rose』『Things To Come』『Awakening』『Girl With The Hungry Eyes』『Just The Same』『Rock Music』『Fading Lady Light』『Freedom At Point Zero』。
このまずは『Jane』でミッキーのボーカルはどんなものかということに注目が集まるが、これがなかなかのものである。また、この曲はシングル・カットされて、Billboardのシングル・チャートで最高位14位を記録している。(年間シングル・チャートTOP 100にはランクインしていない。)
ロックンロール全開という本アルバムからの筆者のお薦め曲は、前記シングル・ヒットした『Jane』と、『Lightning Rose』『Rock Music』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーの『Freedom At Point Zero』といったところである。
ポップなサウンドも良いが、ロックに染まったJEFFERSONというのもまた味があって良いものである。また、彼らのように長いキャリアがあるバンドであれば、前作から大きく変わったということがあるのもまた当然のことであり、十分納得できるものである。ただ、'80'sという新しい時代に向けて「ロックンロール」という旗を揚げた彼らだったが、時代は前作の方向である「ポップ」なものを求める方向に動いていったのもまた事実であった。が、決してメイン・ストリームから外れたというものではなく、ベイ・エリア(シスコ)の魂を聴かせてくれるアルバムでもある。
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