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MANHATTAN TRANSFER『MECCA FOR MODERNS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表されたものであり、当時の彼らはノリに乗っていた時期でもあり、黄金期にあった時期の一作である。が、本アルバムはアルバムの出来は良いものの、今ひとつ評判は良くないというのが事実である。Billboardのアルバム・チャートでは最高位22位、1981年のルン感アルバム・チャートでは79位にランクインしているものの、当時の彼らの勢いを考えたら、今ひとつ伸び悩んだ結果ということになっている。

本アルバムでは、彼らの特徴である美しいコーラスをたっぷりと聴かせているが、サウンドの方はポップのエッセンスに満ちたものであり、「モダンジャズ」ということが看板になっていた彼らとしたら、ちょっと違うのでは、という声が多く、ジャズ・ファンからは敬遠されることになった。その一方で、ポップなノリと綺麗なコーラスということで、ABBAをはじめとするポップス・ファンからは歓迎された。(ということは、新境地を開拓した、ということも出来る。)賛否両論ある中で、一つだけ言えることは、彼らの醸し出すコーラス・ワークは実に卓越したものであり、それが生み出す世界は魅力的である、ということである。

収録曲は以下の全9曲である。『On The Boulevard』『Boy From New York City』『(Wanted) Dead Or Alive』『Spies In The Night』『Smile Again』『Until I Met You (Corner Pocket)』『(Word Of) Confirmation』『Kafka』『Nightingale Sang In Berkeley Square』。

この中からは『Boy From New York City』が1981年のBillboard年間シングル・チャートで36位、レギュラー・チャートでは最高位7位を記録するシングル・ヒットを飛ばしているが、この曲はポップな彼らの代表曲の一つとして知られることになり、男女二人ずつのABBAのハーモニーをジャジーなエッセンスに染めてソウルフルにした感じと言うこともあって、ポップス・ファンからは大いに注目されたのだが...(ジャジーな方向に向かったことで、ポップス・ファンは付いていかなかった...)とはいうものの、'80'sという新たな時代を迎えて、新たなアプローチによってファン層を拡大したことは紛れもない事実である。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Boy From New York City』『Spies In The Night』『Smile Again』『Nightingale Sang In Berkeley Square』。マン・トラという名前ではなく、コーラス・グループの一つと考えたら、とても聴きやすい曲が集まっているので、まずは聴いてみてください。

 

Mecca for Moderns

Mecca for Moderns

  • アーティスト: The Manhattan Transfer
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1990/02/22
  • メディア: CD


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