BILLY SQUIER『DON'T SAY NO』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された4th.アルバムである。サウンドの方は、シンプルながらもスケールが大きく、ロック・スピリットに満ちたロック・ナンバーをたっぷりと聴かせてくれるアルバムであって、ロック・ファンとしたらしびれるものである。また、彼のプレイには格好良さを感じることができ、サウンドの方も'80'sらしいサウンドをたっぷりと聴かせてくれる。そういうこともあって、本アルバムは大ヒットを記録して、Billboardのチャートでは最高位5位を獲得し、1981年の年間アルバム・チャートでは45位、翌1982年の年間アルバム・チャートでは23位にランクインするロング・ヒット・アルバムとなった。(シングルの方は、年間チャートTOP 100に入るようなヒットは出ていない。)
収録曲は以下の全10曲である。『In The Dark』『The Stroke』『My Kinda Lover』『You Know What I Like』『Too Daze Gone』『Lonely Is The Night』『Whadda You Want From Me』『Nobody Knows』『I Need You』『Don't Say No』。
この中から、筆者のお薦め曲は、『In The Dark』『The Stroke』『Lonely Is The Night』『Nobody Knows』、そして、ラストを飾るアルバム・タイトル・ナンバーの『Don't Say No』。特に『In The Dark』の怒濤の迫力は圧巻である。
'80'初頭のロック・シーンは全体的にイギリス勢がリードして、「第二次ブリティッシュ・インベージョン」の波にさらされることになり、アメリカ勢は元気がなかったが、彼はそんな中でもブリティッシュ風のサウンドや、シンセサイザーを取り入れて、'80'sらしいサウンドを奏でていたということで、アメリカン・ロックをリードするような姿勢でいた。一部のアメリカン・ロック・ファンの間ではそういう姿勢を非難する声もあったものの、時代の波を取り入れていち早く自分なりに消化してスタイルを確立したということで、そういう声はいつの間にかかき消されることになった。そういうことでは骨のあるロック・サウンドを聴かせてくれるということもあって、'80'sのアメリカン・ロックがお好きな方には聴いてもらいたいアルバムである。
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