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PAUL McCARTNEY『McCARTNEY II』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表された10年ぶりのPAULのソロ名義のアルバムであり、ソロ・アルバムとしたら2枚目のアルバムである。イギリスではNo.1の座を獲得し、アメリカでもBillboardのアルバム・チャートでは最高位3位を記録したが、1980年の年間アルバム・チャートのTOP 100にはランクインしていない。(この位置まで上昇したら、たいていは年間チャートのTOP 100には入るのですが、本アルバムはどちらかというと否定的な意見が多く、そういうことも影響しているのかと...)が、ソング・ライティングに関してはPAULらしい所を大いに発揮している。サウンドの方は、本アルバムが発表される少し前に一大ブームとなった「テクノ」調のものであり、WINGS時代のサウンドともまた大きく違ったものである。

収録曲は、3曲のボーナス・トラック(後ろの3曲です。)が追加されて、現在は以下の全14曲である。『Coming Up』『Temporary Secretary』『On The Way』『Waterfalls』『Nobody Knows』『Front Parlour』『Summer's Day Song』『Frozen Jap』『Bogey Music』『Darkroom』『One Of These Days』『Check My Machine』『Secret Friend』『Goodnight Tonight』。

この中からは、『Coming Up』がシングル・ヒットを記録していて、全英は勿論のこと、全米でもNo.1に輝く大ヒットとなった。(3週連続1位)で、1980年のBollboard年間シングル・チャートでも7位にランクインしている。但し、USでヒットしたのは本アルバムに収録されたものではなく、WINGSによるライブ・バージョンである。(ベスト盤(たくさんありますけど...)の方に収録されている。)が、それ以上に高く評価されているのは『Waterfalls』である。この曲もシングル・カットされてヒットをしているが、それほど大きなヒットとはなっていない。が、心温まるバラード調の一曲で、この辺りはPAULのソング・ライティングの力量がいかんなく発揮されているところである。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、何と言っても『Waterfalls』である。それ以外では『Frozen Jap』が面白いところである。(本アルバム発表の4ヶ月前に、来日公演が麻薬所持で逮捕されて中止になっただけに...)

本アルバムの評価は実に低く、PAULのアルバムを全て揃える場合でも最後に入手すればいい、と言われているぐらい酷評されている。が、そういう外野の声は放っておいて、自分の耳で確かめてもらいたい所である。'70's終盤のテクノが登場した時分のサウンドがお好きな方には、かえってピッタリと来るものがあるでしょう。逆に、彼のソング・ライティングに期待する方は、覚悟をしておいた方が無難です。が、'80's初頭の次々と新しいサウンドが雨後の筍のように登場したという時代背景を考えれば、時代を上手いこと言い表したアルバムということになる。(今だから言えることですが...)名盤ということは出来なくても、'80'sという時代の資料となるアルバムである。

 

上から順番に、UK盤、US盤、JP盤です。

McCartney II

McCartney II

  • アーティスト: Paul McCartney
  • 出版社/メーカー: Emi
  • 発売日: 1993/08/01
  • メディア: CD
McCartney II

McCartney II

  • アーティスト: Paul McCartney
  • 出版社/メーカー: Indent Series
  • 発売日: 1996/07/23
  • メディア: CD

マッカートニーII

マッカートニーII

  • アーティスト: ポール・マッカートニー
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 1995/11/08
  • メディア: CD


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