PLANET OF THE APES('68)(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1968年の映画「猿の惑星」である。2001年にリメイク作が製作されたため、それと区別するために「('68)」と記している。この作品は、後に4本の続編が製作されて全5作による一大ストーリーとしてSF映画史上にその名を刻み込んでいる作品である。また、TVシリーズとしても、実写版とアニメがそれぞれ1シリーズずつ制作されている。更に、日本でも本作の影響を受けて「猿の軍団」というTV SF作品が1974年に制作されている。(直接関係はないが、本作の影響を受けている作品です。)
まずは映画データを記しておく。原作はピエール・ブール、監督はフランクリン・J・シャフナー、脚本はロッド・サーリングとマイケル・ウィルソンの二人、撮影はレオン・シャムロイ、音楽はジェリー・ゴールドスミスである。また、こういう作品では重要となるということで、特殊効果はL・B・アボット、特殊メイクはジョン・チェンバースが担当したと言うことも記しておく。そして出演は、チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、リンダ・ハリソン、モーリス・エヴァンス、ジェームズ・ホイットモア、ジェームズ・デイリー、ロバート・ガナー、ルー・ワグナーたちである。
物語は、地球・ケープ・ケネディから打ち上げられた宇宙船が、1年半という宇宙航行の末にある未知の惑星に不時着した。宇宙船から脱出した宇宙飛行士たちは、そこは猿が人間を支配している惑星であることを知る。宇宙飛行士たちは猿に捕らえられて殺されていくが、飛行士の一人であるテイラーはコーネリアスとジーラというチンパンジーの助けで何とか生き延びる。また、彼を慕うこの惑星の人間の女・ノバと共に、コーネリアスとジーラの協力によって脱走して禁断地帯へと入っていく。そこでテイラーはこの惑星の恐るべき秘密を知る...
光速で飛行したことによって時間の流れが遅くなり、テイラーたちが不時着した惑星は2000年後の地球であったということを衝撃的に描いたラスト・シーンは秀逸であり、とゎ映画の伝説になっている本作であるが、一連の物語はこの衝撃と共に「猿の惑星・サガ」として展開されることになる。第2作は本作の続編であるが、第3作はそこから時間を遡る形で繋がり、それが「猿」が支配する惑星となる原因となり、4作目、5作目が繋がる。ということで、本作を見たら、やはり第5作まで続けて見てもらいたいところである。
また、音楽の方も素晴らしく、その大きな物語を一段と盛り上げてくれる。特に第1作のサントラ盤は、現在ではボーナス・トラックが追加されて一段と充実したものになっているが、シリーズ第3作の「ESCAPE FROM THE PLANET OF THE APES」(邦題:「新・猿の惑星」)からの音楽も収録されているというので、実に嬉しい所である。
そのサントラ盤の収録曲は以下の全18曲である。(内6曲はボーナストラックである。)『Twentieth Century Fox Fanfare』『Main Title』『Crash Landing』『Searchers』『Search Continues』『Clothes Snatchers』『Hunt』『New Mate』『Revelation』『No Escape』『Trial』『New Identity』『Bid For Freedom』『Forbidden Zone』『Intruders』『Cave』『Revelation, Part 2』『Suite』。
1曲目の『Twentieth Century Fox Fanfare』は本作映画とは関係ないものであるが、20世紀FOXのあのお馴染みのファンファーレの曲と言うことで、映画ファンにはお馴染みの曲でもある。続く『Main Title』からが本作の音楽と言うことになるが、これがまた物語のスケールの大きさと同様に素晴らしい。映画の方を5本見たら約8時間という時間が必要となるが、その後にじっくりと聴くのも悪くないことである。映画と共にじっくりと聴いてもらいたいサントラ盤である。
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