「RAMBLEFISH」 [映画(洋画)]
表題の作品は1983年の映画「ランブルフィッシュ」である。本作の特徴は、「パートカラー」という方法を使った作品で、基本的には白黒映画であるが、部分的にカラーを使っているというものである。全編白黒というのは珍しくないが、本作のようなパートカラーというのはちょっと珍しい。まあ、これも映像表現の一つの手法であるが、撮影が大変です。(現在ならばCG合成も比較的簡単に使われると言うことで、やりやすくなっているでしょうが...)また、高速度撮影を使った部分もあって、コッポラ監督はいくつかの実験を行っている。作品としては青春映画と言うことになる。
映画データを記しておくと、製作総指揮と監督と脚本の三役を務めたフランシス・フォード・コッポラに、S・E・ヒントンが原作と脚本(結局脚本はコッポラ監督との連名です)、撮影はスティーヴン・H・ブラム、音楽はPOLICEのメンバーであるスチュワート・コープランドが担当している。そして出演は、マット・ディロン、ミッキー・ローク、ダイアン・レイン、デニス・ホッパー、ダイアナ・スカーウィッド、ヴィンセント・スパーノ、ニコラス・ケイジ、クリストファー・ペン、ラリー・フィッシュバーン、トム・ウェイツ、ソフィア・コッポラ、デブラ・フューアー、ヘザー・ランゲンカンプたちである。
「アウトサイダー」ではYAスターと呼ばれる若手たちを多数起用したコッポラ監督であったが、本作ではそれらの中からマット・ディロンとダイアン・レインが引き続いて出演しているが、若手を使いながらもじっくりと青春の苦悩を描いた人間ドラマとして描いた秀作である。
アメリカのある地方都市。不良グループの伝説的存在だった兄に憧れる弟。兄の生き様は伝説となるだけあって、生半可なものではなかった。弟は少しでも兄に近づこうとするのだったが...
本作では、何と言ってもミッキー・ロークである。彼の演技がマットを完全に食っていて、良い味を見せてくれます。また、ヒロインであるダイアン・レインの出番は少なく、物語に花を添えるような存在ということで、ダイアン・ファンにとったらちょっと寂しいのですが、「アウトサイダー」と本作というコッポラ監督作品に連続出演して、ローレンス・オリヴィエが「リトル・ロマンス」でダイアンのことを「グレース・ケリーの再来」と言った言葉が現実のものになるような脱皮をしてくれました。
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