10 CC(TEN CC)『THE ORIGINAL SOUNDTRACK』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1975年に発表された彼らの3rd.アルバムである。タイトルから(「10 CC」というタイトルの)映画のサントラ盤だと思ったら、それは全く違います。(「10 CC」と言うのはバンド名である。)本アルバムは彼らが架空の映画のサントラ盤として作り上げたオリジナル・アルバムなのである。シニカルな所は実に彼ららしい所であり、彼らの代表作の一つである。内容もとても充実していて、聴き応えがあるアルバムに仕上がっていて、当然の如く、大ヒットを記録している。1975年のBillboard年間アルバム・チャートでは81位にランクインしていて、レギュラー・チャートでは最高位15位を記録している。
収録されているのは以下の全8曲である。『Nuit A Paris: One Night In Paris, Part. 1/The Same Night In Paris, Part. 2』『I'm Not In Love』『Blackmail』『Second Sitting For The Last Supper』『Brand New Day』『Flying Junk』『Life Is A Minestrone』『Film Of My Love』。
この中からは『I'm Not In Love』が大ヒットを記録していて、Billboardのシングル・チャートで最高位2位を記録すると共に、1975年の年間シングル・チャートでは42位にランクインしている。
サウンドの方はかなりポップでとても聴きやすいメロディの曲が集まっているが、歌詞の方はかなりシニカルであり、この辺りは一筋縄には行かない彼ららしいところを十二分に発揮している。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、大ヒットを記録した『I'm Not In Love』は外せないが、それ以外にも名曲として名高い『Second Sitting For The Last Supper』や『Life Is A Minestrone』も外せない。更には本当に映画のサントラ曲ではないかと思わせてくれる『Nuit A Paris: One Night In Paris, Part. 1/The Same Night In Paris, Part. 2』はこのままショート・フィルムを見ているような感じになり、たまらなくなる。
'70'sのブリティッシュ・バンドは色々なアプローチによって様々なサウンドが生まれ、それぞれが花開くという百花繚乱の時代でもあり、とても面白いのだが、本アルバムもそんな'70'sの英国を象徴するアルバムの一つである。じっくりと聴きましょう!
10cc - The Original Soundtrack
- アーティスト: 10cc
- 出版社/メーカー: Polygram
- 発売日: 1990/01/24
- メディア: CD
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