WAYLON JENNINGS『HANGIN' TOUGH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1987年に発表されたものである。彼はその風貌からも分かるように、典型的なアメリカ・カントリー・シンガーである。本アルバムも正統派のカントリーをたっぷりと聴かせてくれるアルバムである。特に大きなヒット曲は本アルバムからは生まれておらず、チャートの方では地味であるが、確実に指示されているシンガーの一人である。考えてみれば、'80's初頭から数年間はKENNY ROGERSが次々とビッグ・ヒットを飛ばしていて、'70's前半のカントリー・ブームについでカントリーが注目されたものの、実際はケニーおじさんに続くような存在が出てこなかったと言うことで、'80's中盤以降はまたもカントリーの低迷期に入っていた。('90'sになってから、GARTH BROOKSを中心とする'90'sカントリー旋風までは暫くありました。)そんな時期ではあるがねしかりと聞かせてくれる曲が集まったアルバムである。
収録曲は以下の全10曲である。『Baker Street』『I Can't Help The Way I Don't Feel About You』『Rose In Paradise』『Crying Don't Even Come Close』『Chevy Van』『Fallin' Out』『Deep In The West』『Between Fathers And Sons』『Crown Prince』『Defying Gravity [Executioner's Song]』。
この中から筆者のお薦め曲をピックアップすると、『Baker Street』『Rose In Paradise』『Fallin' Out』『Deep In The West』そして、アルバムのラストを締めくくる『Defying Gravity [Executioner's Song]』である。派手さは全くないが、じっくりと聴かせてくれるということで、カントリーがお好きな方だけでなく、男性ボーカルがお好きな方にも聴いてもらいたい所である。
日本ではカントリーと言うと、マイナーの域から出ることはないが、時代はシンセサイザーを使ったエレクトリック・ポップが叛乱するようになったが、そういうサウンドに浸かっていると、ふと、アコースティック・サウンドに触れたくなるが、そういう場合にカントリーをお薦めします。('80's後半からのエレ口リック・サウンドの大洪水が'90's前半のカントリー・ブームを呼んだ一つの原因になったのも確かですから...)地味ながらも、味のある佳曲と出会えますよ。
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