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「月光仮面」(その2) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー第2弾の「月光仮面」の第2回は、シリーズ第3作と第4作の2本です。TVの方でも大人気となった本作は、TVシリーズの大瀬康一ではなく、大村文武を主役に据えても大ヒットを記録したが、基本的にはTVシリーズの物語に準じたものである。TVシリーズは全5部構成であるが、第1部が前後編となった劇場版シリーズの第1作と第2作になるが、ここからはTVシリーズの第2部以降が一対一に対応している。

まずは、シリーズ第3弾、TVシリーズでは第2部に相当する「月光仮面・魔人(サタン)の爪」 です。この作品は1958年の作品で、時間は62分の白黒作品である。映画データを記しておくと、原作と脚本は川内康範、監督は若林栄二郎、撮影は星島一郎、音楽は小川寛興である。そして出演は、大村文武、植村謙二郎、松島トモ子、月丘千秋、柳谷寛、若水ヤエ子、松本克平たちである。

物語は、東南アジアのパラダイ王国のシャバナシ殿下が、サタンの爪と名乗る怪人に射殺され、パラダイ王国五千億の秘宝の在処を示す地図が奪われた。サタンの爪は悪の限りを尽くし、そこに正義の味方・月光仮面が立ちはだかった。舞台が東南アジアということで、シリーズ全6作の中では雰囲気が少し違っている作品である。そういえば、この時期は東南アジアが舞台という作品は結構ありましたね。

続いて、シリーズ第4作の「月光仮面・怪獣コング」です。この作品は1959年の作品で、時間は59分の白黒作品である。TVシリーズでは第3部に相当する物語である。映画データを記しておくと、原作は川内康範、監督は相野田悟、脚本は織田清司、撮影は飯村雅彦、音楽は小川寛興である。(一部でスタッフの入れ替えがありました。)そして出演は、大村文武、柳谷寛、若水ヤエ子、山本麟一、松本克平、白河通子、増田順司、加藤嘉、ヨセフ・オットマンたちである。

本作の最大の特徴は、怪獣コングが登場するということで、人間以外の敵と戦う月光仮面というのが最大の売りになっている。コングのモデルは「キングコング」にあるのは誰が見ても気づくことであるが、正義のヒーローが怪獣を相手にするというのは、当時としたらセンセーショナルなことであった。(ゴジラは既に登場していたが、そちらには正義のヒーローというような(人間の)ヒーローは特にいませんからね。)

物語は、国際暗殺団が8名の死刑囚を脱獄させて、彼らを使って山脇博士たち日本の要人10人の暗殺を企てた。更に彼らは自分たちで生み出した怪獣コングを使って政府高官たちを襲撃する。そこに正義の味方・月光仮面が立ち上がる。

今回の作品は、時間的には約1時間ということで、とても見やすいものであるので、一度は見てもらいたい作品である。ただ、展開がのんびりしている所は、時代の違いということになるのでしょうが、それがまた長閑さと共に落ち着かせてくれるところでもある。また、一時期は新たな特撮ヒーローの黄金時代が到来したかのように盛り上がっていたが、今現在は完全に氷河期に突入し、作品のクオリティも凍っているという悲惨な状況になっているが、それを脱却するためにも、製作関係者には本作のような特撮ヒーロー黎明期の作品を改めて見てもらって、当時の熱いエネルギーを吸収してもらいたい所である。

 

 

月光仮面 魔人の爪

  • 出版社/メーカー: 東映
  • 発売日: 1983/08/16
  • メディア: ビデオ

月光仮面 怪獣コング

  • 出版社/メーカー: 東映
  • 発売日: 1983/08/16
  • メディア: ビデオ
ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事

ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事

  • 作者: 佐々木 守
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: 単行本

月光仮面 [文庫版:コミックセット]

  • 作者: 桑田次郎・川内康範
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 文庫

月光仮面は誰でしょう

  • アーティスト: COA, 川内康範, カラオケ
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1999/11/20
  • メディア: CD

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