「NEVER SAY NEVER AGAIN」 [映画(洋画)]
表題の作品は1983年の映画「ネバーセイ・ネバーアゲイン」である。2006年12月に「007」シリーズの第21作「カジノ・ロワイヤル」が劇場公開になると言うことで、シリーズ第1作の「Dr.ノオ」から第20作の「ダイ・アナザー・デイ」までの20本と、番外編の「カジノ・ロワイヤル」(1967年の作品)について記したが、もう1本ある番外編である本作については記していなかった。また、5/23には第21作の「カジノ・ロワイヤル」のDVDが発売になる。ということで、残っていた本作を取り上げることにした。
本作の主役は007・JAMES BONDであり、原作もイアン・フレミングである。しかし本作はシリーズの中には含まれない番外編ということは変わりません。
映画データを記しておくと、原作はイアン・フレミング、原案はケヴィン・マクローリーとジャック・ホイッティンガム、監督はアーヴィン・カーシュナー、脚本はロレンツォ・センプル・Jr.、撮影はダグラス・スローカム、音楽はミシェル・ルグランである。また、製作はジャック・シュワルツマンである。(つまり、イオン・プロの製作ではない。→シリーズ作品とはならず、「番外編」である。)そして出演は、12年ぶりにボンドを演じたショーン・コネリーに、キム・ベイシンガー、クラウス・マリア・ブランダウアー、バーバラ・カレラ、マックス・フォン・シドー、バーニー・ケイシー、アレック・マッコーエン、エドワード・フォックス、パメラ・セイラム、ローワン・アトキンソン、ヴァレリー・レオンたちである。(シリーズ作品であればキム・ベイシンガーがボンド・ガールということになるが、本作はシリーズ作品ではなく番外編なので、キムをボンド・ガールと言うことはしない。)
物語は、シリーズ第4作の「サンダーボール作戦」のリメイクである。当然、舞台の方は現代(本作製作の1980年代初頭のこと)にアレンジされている。よって、ストーリーとしたら「サンダーボール作戦」に準じている。(スペクターによってNATOの核ミサイルが奪われ、ボンドが特命を受けてバハマへ。そしてスペクターの幹部であるラルゴとその愛人・ドミノに接触を図るボンド。が、そこにはスペクターの仕掛けた罠が待っていた...)
本作では、やはり12年ぶりにボンドを演じたS.コネリーにつきる。が、やっぱり年齢からくるもののためか、アクションの冴えも今ひとつで、鈍くなっている。(これを上手いことネタにもしていますが...)更に、脚本がいまいち、という烙印を押されてしまったこともあって、本作は苦戦した。(「007/オクトパシー」はR・ムーアの6本目のボンド作品ということで、ノリに乗っていました。但し、こちらでもムーアのアクションは衰えが見えていましたけど...)
本作の劇場公開時(1983年夏)、本家イオン・プロが製作した「007/オクトパシー」も公開になり、初代ボンドのリメイク作と3代目ボンドのシリーズ新作がぶつかることになったが、興行成績は本家の圧勝であった。→これによって、当時、「ボンド=ロジャー」と言う声が強くなり、「ボンド=コネリー」と言うのはシリーズ黎明期からのベテランのファンという認識が強くなった。(一時的にですが...)
この点については、アーヴィン・カーシュナー監督自身が「自分の目指したものの50%しか実現できなかった」と認めていて、必ずしも満足の行く作品として完成していないということもあるが、やはりこの時で20年以上にわたってシリーズを続けている本家の底力を感じるところでもあった。(だからといって、本作を否定することはしない。やはり、12年ぶりのコネリーですから...)
本作の楽しみ方は、やはり「サンダーボール作戦」と見比べてみるという所ですね。特に、秘密兵器については技術のレベルが一つの指標にもなるが、技術の進歩を知る上でも面白いところである。だからこそ、再度リメイク(但し、やっぱりイオン・プロではない所が製作するに限る。当然、「サンダーボール作戦」のリメイクである。)して、もう一段技術の進歩を感じさせて貰いたい所でもある。
↓サントラ盤
↓オリジナル作はこちら
007 サンダーボール作戦 ジェームスボンド 12インチフィギュア
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- メディア: おもちゃ&ホビー
↓本作劇場公開時のライバル
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