「UNA STAGIONE ALL'INFERNO」 [映画(洋画)]
表題の作品は1971年のイタリアとフランスの合作映画「ランボー/地獄の季節」である。で、「ランボー」と言えばS.スターローンのアクション作品という印象があるが、そうではなく、フランスの詩人・ジャン・アルチュール・ランボー(JEAN ARTHUR RIMBAUD:1854~1891、代表作は「酔いどれ船」「地獄の季節」「イリュミナシオン」など)のことである。20世紀の文学に多大な影響を与えたことは誰でもご存知の通りである。本作は、そんな天才詩人・ランボーの波乱に満ちた人生を描いた伝記映画である。37歳でこの世を去ったランボーであるが、なかなかどうして、凄い人生を送っています。
映画データを記しておくと、時間は117分、監督はネロ・リージ、脚本はネロ・リージとラファエレ・カプリアの2人、撮影はアルド・スカヴァルダ、音楽はモーリス・ジャールである。そして出演は、テレンス・スタンプ、ジャン・クロード・ブリアリ、フロリンダ・ボルカン、たちである。
1871年、ランボーはヴェルレーヌと一緒に暮らすためにパリに出てヴェルレーヌの家に行く。これによってヴェルレーヌの家庭は崩壊、ランボーと二人だけの生活が始まるが、なかなか上手くいかず... やがて、詩を捨てたランボーは、武器商人となってアフリカに渡ったが...
ランボーを演じたのは名優・テレンス・スタンプで、魅力的に演じていて、これが素晴らしい。20世紀の文学に大きな影響を与えたランボーであるだけに、彼の波乱に満ちた人生を知るというのは、20世紀文学を知る上でも追いに役立つことである。ということで、そう言う向学心がある方は、しっかりと抑えておきたい作品である。また、伝記映画であるので、物語としたら派手な部分は無いが、人間ドラマとしてじっくりと見応えのある作品でもある。そして、ランボーの詩集に触れてみることをお薦めする。
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