「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その7) [ケータイ刑事]
今回からは、主役である銭形/ボンドではなく、脇役陣においての類似点ということになります。主役だけでなく、脇役の方でも驚くべき類似点があります。(当然、相違点もありますが...)
で、今回は脇役陣のキャラクターについて整理を行っていくことにする。
007・James Bondはイギリス情報部(MI-6)に所属しているので、上司や同僚たちがいる。上司は「M」、同僚としては003、006、009たちが登場しているが、彼らとは基本的に同格であり、対等である。そして「M」の秘書であるミス・マネーペニーの存在がある。(いつも思わせぶりな態度をボンドにする彼女です。)また、他部門の同僚と言うことでは「Q」がいる。そして、他の組織では、CIAのフィリックス・ライターがその代表格であるが、他組織の協力者というキャラも存在する。
この中で、全ての作品に登場していないものの、レギュラー陣と言えるのが「M」、「Q」、ミス・マネーペニーである。(尚、このように考えると、ボンド・ガールや敵キャラは「ゲスト」、フィリックスは何度も登場する常連さんと言うことになる。)
ケータイ刑事・銭形○は警視庁に所属するキャリア警察官であり、警視庁捜査一課に所属しているので、やはり上司や同僚たちがいる。本来、上司と言えば捜査一課の課長ということになるが、銭形は特命刑事であり裏刑事である。(警視総監のおじいちゃまからの特命を受けている。)よって、上司と言えば組織上の捜査一課長ではなく、警視総監のおじいちゃまが上司である。(そもそも、課長は登場しませんし...)尚、登場は劇場版ではおじいちゃまの代理ということで難波副総監の存在があるが、彼も上司と言うことが出来る。同僚としては相棒を組む刑事ということになる。但し、階級は銭形よりも下であるため、銭形と対等ではなく、上司と部下という関係である。(が、歴とした同僚である。)尚、上司の秘書というキャラは存在していないが、入電によって任務を与えているので、「入電ボイス」を秘書と考えるのがいいでしょう。また、他部門の同僚としては、鑑識柴田(太郎、束志)、公安の佐藤公安警部補がいる。そして、他の組織に所属する者(一応、何らかの形で事件に絡むという条件下)とでは、検察にいる多摩川ドイルの存在がある。(ドイルは犯人逮捕までは協力者ではなくライバルであるが、逮捕後の処理を行うことを考えれば、同じ事件の協力者ということもできる。)また、「零」においては、パイ屋の遠州理津が他の組織にいる協力者と言うことになる。(彼は警察の人間ではないですから。)
「007」も「ケータイ刑事」も、レギュラー陣となるキャラクターは少ないが、ほぼ同じように役割のキャラクターがしっかりと存在している。尚、このようなキャラクターの相関関係は、他の刑事物やスパイ物においても共通しているが、数までもが似ているということが他の同じジャンルの作品とは異なっている。(例えば、刑事ドラマだったら、同僚の刑事の数が更に多いとか、他部門や他組織の人間が殆ど出てこない、等。)つまり、必要最低限となる役割(これは、このジャンルの作品であればほぼ同じである。)を、その役割のエキスパートを配置することで、余分なキャラクターを排除して極力シンプルにまとめているということになる。(「ケータイ刑事」は低予算ということも理由の一つでしょうが...)これによる恩恵は、(例外もあるが)どの物語でもそれぞれのキャラの見せ場をそれなりに用意できるということである。(同列キャラが多数いる作品だと、その物語で殆ど活躍しない登場キャラが必ずいるものです。→悪く言えば「無駄」な存在、よく言えば「冗長性」がある、ということになる。)そして、それぞれのキャラクターがシリーズ作品の中で活き活きとしてくることに繋がる。
尚、相違点については、異なる作品なのであって当然であるが、キャラクターの配置についてこれだけの類似点があることだけで、既に驚くべき事になっているので、省略する。
そうそう、そう言えば、ボンドも銭形も、国家(イギリス/日本)に仕えているということも共通点ですね。
次回は、それぞれの脇役キャラについて、もう少し掘り下げて話を進めていくことにする。(まだまだこの連載は続きますよ。というか、終わりません...)
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