BRUCE SPRINGSTEEN『LIVE IN DUBLIN』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは、つい先日リリースされたライブ盤である。2枚組のCDにDVDが1枚付いた3枚組のものと、CDの2枚組のものとがあるが、ここで取り上げるのはDVDのある3枚組の方である。（こんなにも新しいアルバムを取り上げるのは珍しい事です...）
ライブは、2006/11/17,18,19のアイルランドのダブリンで行われたものであり、伝統的なアメリカン・スタイルに回帰した彼のライブをたっぷりと堪能できるライブ盤である。あの曲がない？という方もいるでしょうが、スタイルを考えたら悪くない選曲である。まあ、それだけキャリアも長くなったということでもある。
DISC 1の収録曲は以下の13曲である。『Atlantic City』『Old Dan Tucker』『Eyes On The Prize』『Jesse James』『Further On (Up The Road)』『O Mary Don't You Weep』『Erie Canal』『If I Should Fall Behind』『My Oklahoma Home』『Highway Patrolman』『Mrs. McGrath』『How Can A Poor Man Stand Such Times And Live (Bruce Springsteen Version)』『Jacob's Ladder』。
続いてDISC 2の収録曲を記すと、以下の10曲である。『Long Time Comin'』『Open All Night』『Pay Me My Money Down』『Growin' Up』『When The Saints Go Marching In』『This Little Light Of Mine』『American Land』『Blinded By The Light』『Love Of The Common People』『We Shall Overcome』。尚、DVDへの収録曲は上記の全23曲であり、曲順も同じである。（早い話、ライブビデオです。）→DVDがあればCDは要らないという声もあるでしょうね... ちなみに、ライブDVDは単独でも発売されています。しかし、どう考えても、2CD+1DVD=3枚組がお買い得です。（値段も張りますが、CD/DVDを別々に買うよりは安いですし...）
どの曲が良いというレベルではなく、ライブでの21曲（後ろの2曲がボーナス・トラックです。）によって1つのライブとして見事に完成しているものであり、スケールの大きなライブである。やはりボスの貫禄といったところがフルに発揮されているライブである。
ところで、DVDでライブ映像を見てしまうと、音だけのCDの方はどうなのか、という疑問の声も実際にあるのだが、映像がない音だけのライブは、視覚情報がないだけに、ステージ上での動作、息づかいなど、その一つ一つを頭の中で想像するということも出来、これは自由な空想世界を楽しむことが出来る。よって、筆者はライブ・レコード（CD）の肯定派である。（むしろ、ライブDVDはまた別物という考えで、同じライブのレコード（CD）はリリースしないべきだと考えている。）が、本アルバム、本ライブDVDはまた違った新たな回答を示してくれている。まずはCDで空想世界にたっぷりと浸ることができ、DVDはその想像したことの1つの回答例を示したに過ぎない、と考えるのである。そうすることで別の空想をすることも出来る。（実際の映像があり、それが唯一の回答だと考えると、あまりにももったいないですし、空想世界では回答は何通りもあり、唯一の「正解」というものは無いですから。）ということで、こういう形のCD/DVDのリリースはちょっとした実験でもある。DVD付きのアルバムを購入された方（別々に両方を買われた方も含む）は、先にCDで聴いて、DVDは後から見ることを絶対にお薦めします。（先に視覚情報が入ると、無意識の内にイメージの広がりに制約が出来てしまうためです。）そしてボスのライブを堪能しましょう！
- アーティスト: Bruce Springsteen with the Sessions Band
- 出版社/メーカー: Columbia/Columbia Music Video
- 発売日: 2007/06/05
- メディア: CD
- アーティスト: ブルース・スプリングスティーン
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2007/07/11
- メディア: CD
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2007/07/11
- メディア: DVD
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