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「YAABA」 [映画(洋画)]

表題の作品は1989年のフランス、ブルキナファソ、スイスの合作映画である「ヤーバ」である。(フランスとスイスはともかく、ブルキナファソという国は分かりますか?→西アフリカの内陸国で、北と西にマリ、東にニジェール、南にベナン、トーゴ、ガーナ、コートジボワールと接している。オートボルタと言えば分かる方もいるかも知れないが、1984年にブルキナファソと国名を変更した。)物語は、アフリカ・ブルキナファソの小さな村に住む魔女と呼ばれる老婆と、少年の心の交流を描いた人間ドラマであり、心が温まる物語である。尚、本作はカンヌ映画祭で国際批評家賞を獲得している。アフリカの日常が分かる心温まる作品であるが、こういう作品は日本では案の定、冷遇されていて、ソフト化もされていない状況である。→日本の国際度がいかに低いかを証明している...

映画データを記しておくと、1989年のフランス、ブルキナファソ、スイス映画で時間は90分。監督と脚本はイドリッサ・ウエドラオゴ、撮影はマティアス・ケリン、音楽はフランシス・ベベイである。そして出演はファティマータ・サンガ、ヌフー・ウエドラオゴ、ルーキエトゥー・バリー、アダマ・ウエドラオゴ、アマデ・トウレ、たちである。尚、タイトルの「ヤーバ」とは、現地語で「おばあさん」という意味である。

サナという名前の老婆は、アフリカ・ブルキナファソの小さな村に住んでいた。彼女は「魔女」と呼ばれていて村八分にされていた。ある日、ビラという少年はガール・フレンドのノポコと一緒にいる時にサナと出会い、別の日には悪友たちがサナに石をぶつけてられているのを見て助けに入った。それ以来、サナとビラは仲良くなり、ビラはサナのことを「ヤーバ(おばあさん)」と呼ぶようになる。が、悪友たちはビラに復讐しようとし、誤ってノポコを刺してしまう。その傷が原因で破傷風にかかり、高熱を出して魘されるノポコ。村人たちはインチキ祈祷師の言葉を信じて、それはヤーバの魔術のせいだと振りまいた。が、ビラはヤーバに助けを求める...

自分の信じる正義を貫く少年・ビラと、自分の境遇を恨まず生きていくヤーバの交流は現代社会では忘れてしまった大事なものを思い出させてくれる。こういう心温まる物語はもっと注目されるべきであるが、それが出来ない日本は、ヤーバを村八分にしている村人たちと何ら変わらない。色々と考えさせられる人間ドラマである。こういう作品を見ましょう!、と言っても、日本盤のビデオソフトが無いのだから...(US版のビデオならばありますが、日本語字幕もないだけに...)

 

Yaaba (Sub)

Yaaba (Sub)

  • 出版社/メーカー: New Yorker Films
  • 発売日: 1999/11/16
  • メディア: ビデオ


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