DONNA SUMMER『ON THE RADIO』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年にリリースされたベスト盤である。DONNA SUMMERと言えば、'70's終盤の世界的なディスコ・サウンドのブームの時期に「ディスコ・クイーン」と言われて大ヒット曲を次々と発表した伝説の存在である。本ベスト盤は、そのディスコ・サウンド全盛期に彼女が放った大ヒット曲を中心にしたシングルを集めたベスト盤であり、'70'sのディスコ・ブームを象徴するアルバムということも出来る。しかも、全16曲の内、15曲がシングル・バージョンということで、こういう構成のベスト盤というのもちょっと珍しい。(普通はロング・バージョンを中心に集めたりするものです。)が、だからこそ、ディスコ・ブーム真っ直中のサウンドがそのまま集まっていて、こっちの方がある意味自然でもある。元々はゴスペル畑で鍛えられた歌唱力のある彼女であるが、そのボーカルの力強さ、そして歌唱力の凄さは当時から30年という歳月が流れようとしているが、全く色褪せるものではない。本当に圧倒されます。
収録曲は以下の全16曲である。『On The Radio』『Love To Love You Baby』『Try Me, I Know We Can Make It』『I Feel Love』『Our Love』『I Remember Yesterday』『I Love You』『Heaven Knows』『Last Dance』『MacArthur Park』『Hot Stuff』『Bad Girls』『Dim All The Lights』『Sunset People』『No More Tears (Enough Is Enough)』『On The Radio [Long Version]』。
ラストの1曲だけがロング・バージョンであるが、だからこそ、この曲がアルバム・タイトルとしても使われていて、更に最初と最後を締めくくる形になっているのも納得できる。(『Hot Stuff』や『Bad Girls』ではなく、『On The Radio』が選ばれているというところも、アメリカのラジオから音楽が発信されていたという当時の時代を現していて、良いものである。)
この中からのお薦め曲となると、早い話全部だ、と言いたくなる。が、ここではそういう中から有名な大ヒット曲を外し、ヒットを記録しているものの、意外と知られていない『MacArthur Park』と『No More Tears (Enough Is Enough)』をお薦め曲としてピックアップしておく。(お薦め曲と言うよりも、この曲にももっと注目して欲しい、という意味合いの方が強い。)特に『No More Tears』の方は、BARBRA STREISANDとのデュエットということで大いに注目され、シングル、DONNAのアルバム、BARBRAのアルバムでそれぞれ異なるバージョンが収録されたということもあって、ディスコ・サウンドの楽曲としてだけではなく、女性ボーカル・ナンバーとしても注目された一曲である。(本アルバムに収録されているのはシングル・バージョンですが...)
'70'sのディスコ・サウンドがお好きな方にとっては、本アルバムはあまりにも美味しい曲が詰まっているので必携のアルバムであるが、'80'sや'90'sのダンス・ミュージックがお好きな方にも聴いてもらいたいアルバムである。尚、DONNA SUMMERの個人名義のベスト盤であるが、'70'sのディスコ・サウンドを代表するアルバムという認識を持って貰いたいところである。それだけ当時のS. SUMMERと言えば、土台のトップにいたクイーンでした。
コメント 0