「L' ECLISSE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1962年のイタリアとフランスの合作映画「太陽はひとりぼっち」である。この作品を急遽取り上げたのは、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の訃報が届いたためであり、本作はアントニオーニ監督の代表作である。(昨日のイングマール・ベルイマン監督に続いて、大物監督の訃報が2日も続くなんて...今度の週末にベルイマン監督作品を改めて見ようと思っていましたが、アントニオーニ監督作品もと言うことになったら、大変だ...)
作品データを記しておくと、124分の白黒作品であり、カンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞している。監督はミケランジェロ・アントニオーニ、脚本はミケランジェロ・アントニオーニとトニーノ・グエッラ、エリオ・バルトリーニの3人、撮影はジャンニ・ディ・ヴェナンツォ、音楽はジョヴァンニ・フスコである。そして出演は、アラン・ドロン、モニカ・ヴィッティ、フランシスコ・ラバル、リッラ・ブリグノン、ルイ・セニエ、ロッサナ・ローリ、たちである。
都会に生きる人間たちの不確かな恋愛感情を綴った作品であり、モノクロの映像が高く評価された作品でもある。ヴィットリアは証券取引所で会った下部の仲買人・ピエロという青年と恋に落ちる。肉体関係まで持った二人だったが、お互いの間に横たわる溝を感じ、無感動のまま分かれていく...
本作は人間関係の断絶というテーマを描いてきたアントニオーニ監督らしい物語であり、まさに代表作である。A.ドロンも良い演技を見せている。
最後になりましたが、ミケランジェロ・アントニオーニ監督のご冥福を心からお祈りいたします。
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