「宮本武蔵」(その3) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローの第7弾「宮本武蔵」の3回目は、今回取り上げている'50年代の東宝の三部作の最終作となるシリーズ第3作の「決闘巌流島」です。(次回からは、'60'sの東映制作の五部作に突入します。)
「宮本武蔵」と言えば、宿敵・佐々木小次郎と対決する巌流島の決闘を抜きには語れないが、この作品はその部分をじっくりと描いていて、見ていてもこれぞ「宮本武蔵」という喜びがあります。鶴田浩二の佐々木小次郎が実にハマっていて、三船・武蔵を喰っている部分もあります。
まずは作品データを記す。1956年の東宝作品で、時間は104分である。原作は吉川英治、劇化は北条秀司、監督は稲垣浩、脚本は稲垣浩と若尾徳平の2人、撮影は山田一夫、音楽は團伊玖磨である。そして出演は、三船敏郎、鶴田浩二、岡田茉莉子、桜井将紀、上田吉二郎、高堂国典、八千草薫、岡豊、志村喬、佐々木孝丸、音羽久米子、瑳峨三智子、清川荘司、沢村いき雄、葉山富之輔、田中春男、山田巳之助、本間文子、出雲八重子、勝本圭一郎、登山晴子、富田仲次郎、加東大介、沢村宗之助、千秋実、杉本昭、たちである。
物語は、将軍家師範・柳生但馬守に仕官するように勧められて、城太郎を伴って江戸へ出た武蔵。また小次郎も、その頃、細川候へ仕官のために江戸に来ていた。ということで、江戸を舞台にして、武蔵と小次郎の再開、そして決闘に向けての物語が進んでいく。
前2作もそれなりに良いのだが、やっぱりこの1本ですね。続けて3本を続けて鑑賞すると、前2本の3時間ちょっとという時間も武蔵を描いている物語であるのだが、本作のための長い前座という感じになってしまう。たっぷりと三船・武蔵と鶴田・小次郎の勝負を味わって貰いたい所である。
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