「THE DEAD POOL」 [映画(洋画)]
表題の作品は1988年に製作されたシリーズ第5作の「ダーティハリー5」である。前作から5年ぶりに製作された作品である。(現時点でシリーズ最終作になっているが、既に本作からも20年近くが経過しようとしているので、「6」が製作されることは無いでしょう。(但し、)C.イーストウッドではなくて他の誰かが2代目・ハリー・キャラハンとなっての新シリーズは否定できませんが...)前作と本作の間の5年の間には、2年間カーメル市長の職に就いていたイーストウッドであるので、随分と変わりました。ハリーが多少老けたということ以外は、相変わらずだったのが嬉しいところである。
作品データを記しておくと、時間は91分、スティーヴ・シャロン、ダーク・ピアソン、サンディ・ショウという3人の原案をベースにした作品で、監督はバディ・ヴァン・ホーン、脚本はスティーヴ・シャロン、撮影はジャック・N・グリーン、音楽はラロ・シフリンである。そして出演は、クリント・イーストウッド、パトリシア・クラークソン、エヴァン・C・キム、リーアム・ニーソン、デヴィッド・ハント、マイケル・カリー、マイケル・グッドウィン、ダーウィン・ギレット、アンソニー・チャルノータ、ジム・キャリー、たちである。(→今になってみると、実は凄い豪華な顔ぶれが出演していると言うことになる。)
物語の方は、賭博の元締を捕らえ、一躍ヒーローになったハリーは、サンフランシスコを舞台にした芸能人や映画評論家たちが次々と殺されていく事件で、ある低予算映画のシナリオに記された「死亡予想リスト」が事件と関わりがあることに気づく。更に捜査を進めると、そのリストにハリー自身の名前もあった...
年を取ったと感じさせるのは、今まで以上にハリーのアクションがスケールダウンしているという所である。また、こういう作品の場合は追いつ追われつのカーチェイスも見所であるが、本作ではそのカーチェイズが、爆弾が仕込まれたラジコン・カーとの間で行われることになったが、これがなかなか面白い。(これはアイデアの勝利である。)
もう一つ、注目なのは、これまでのシリーズでは、ハリーの相棒となった刑事は必ず死んでいたが、本作でハリーの相棒となった刑事は死にませんでした。(重症を負いましたが...)これまでの相棒と違って、派手なカンフー・アクションを見せてくれました。(やっぱり、イーストウッドの年齢を考慮した相棒と言うことになりますけど...)そして、マスコミに対するハリーの行動も時代を考えたらちょっと面白いところである。
シリーズの中で時間は最も短い約90分(この時間は劇場の方が最も喜ぶ時間である。香港映画はそのことを考えて、90分ぐらいという作品が殆どである。)であるが、その分、楽に見ることも出来るのが本作である。(ここまで計算して製作されていたとしたら、凄いことになります)娯楽作品としたら、(製作当時はともかく)今となっては豪華な顔ぶれが集まっていることを思えば、それだけで見ておいて損のない作品である。(が、1や2のような若く荒々しいハリーの姿はありませんが...)
↓前5作のBOX
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