HUMAN LEAGUE『TRAVELOGUE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは、1980年に発表された彼らの2nd.アルバムである。(但し、アメリカでは発売されず、彼らの本国・イギリスにおいてのことである。)イギリスのチャートで最高位16位というスマッシュ・ヒットを記録している。が、当時の彼らは大ヒット曲が生まれておらず、低迷していた。尚、彼らは翌年1981年に発表する次のアルバムから大ヒット曲『Don't You Want Me』が生まれることになり、世界が変わることになるが、それを考えたら、彼らの夜明け前という位置づけが出来るアルバムである。
収録曲は以下の全17曲である。(オリジナル盤では全10曲で、リマスターされたときに後ろの7曲がボーナス・トラックとして追加された。)『The Black Hit Of Space』『Only After Dark』『Life Kills』『Dreams Of Leaving』『Toyota City』『Crow And A Baby』『The Touchables』『Gordon's Gin』『Being Boiled』『WXJL Tonight』。以下の7曲はボーナス・トラックである。『Marianne』『Dance Vision』『Rock 'n' Roll Part Two』『Night Clubbing』『Tom Baker』『Boys And Girls』『I Don't Depend On You / Cruel』。
この中からは『Only After Dark』がシングル・カットされているが、特に大きなヒットとはならなかった。が、シンセサイザーとシーケンサーを使ったサウンドは、当時の最先端を行くものであった。
この中からの筆者のお薦め曲は、『The Black Hit Of Space』『Only After Dark』『Dreams Of Leaving』という所をピックアップしておく。
サウンドの方は、当時は最先端をいくものであり、'80'sの中盤以降は当たり前のものになったエレ・ポップである。(当然、本アルバムが発表された頃には「エレ・ポップ」という言葉はまだありませんでした。)ただ、本アルバムでは、ポップで聴きやすいものであるのだが、今ひとつ洗練されていない所もある。(この辺りがヒットしなかった一因と考えられる。)とはいうものの、所々に、大化けしそうなものもしっかりとある。'80'sサウンドがお好きな方であれば、本アルバムのようなブレイクする前のアルバムにも注目するのは当たり前であるが、そうでない方も、将来大化けするグループには何かがアルト言うことを学ぶ上でもチェックしたいアルバムである。
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