IRENE CARA『ANYONE CAN SEE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1982年に発表された彼女のデヴュー・アルバムである。(1980年に『Fame』のシングル・ヒットを放っているが、彼女名義のアルバムとしたら本アルバムが初である。)元々は子役として芸能活動を行っていたが、彼女をスターにしたのは1980年の映画「フェーム」の主題歌『Fame』の大ヒット(最高位4位)であるが、それから満を持して、待望のアルバムということになった。豊かな声量とパワフルなボーカルでたっぷりと聴かせてくれるが、バラード系の曲もしっかりと聴かせてくれる。歌唱力があると、安心して聴くことが出来ます。
収録曲は以下の全10曲である。『Reach Out (I'll Be There)』『My Baby (He's Something Else)』『Anyone Can See』『Don't Throw Your Love Away』『Slow Down』『Whad'ya Want』『You Hurt Me Once』『Thunder In My Heart』『Why』『True Love』。
この中からは、アルバム・タイトル・ナンバーである『Anyone Can See』がシングル・カットされて、Billboardのチャートで最高位42位を記録するヒットとなった。(年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)
この中からのお薦め曲は、『Reach Out (I'll Be There)』『My Baby (He's Something Else)』『Slow Down』『True Love』、そしてシングル・ヒットした『Anyone Can See』というところをピックアップしておく。特に、名曲のカヴァーである『Reach Out (I'll Be There)』はちょっと新鮮な所もあって、じっくりと聴いてもらいたいところである。
本アルバムはデヴュー・アルバムであり、その前にシングル・ヒット曲『Fame』を放っている彼女であるが、その大ヒット曲は映画関係ということもあってか、本アルバムでは取り上げていないが、これはシンガーとしての意気込みの表れでもあって、好感が持てるところである。そして、この後(翌1983年)、やはり映画「フラッシュダンス」の主題歌である『What A Feeling』の大ヒットを生み出すことになる。
パワフルであり、それでいて繊細な所がある彼女のボーカルはなかなかの迫力があるものであり、たっぷりと聴かせてくれる。'80's前半の女性ボーカルということでは彼女の名前は欠かすことが出来ないが、2曲の大ヒット・シングルの間に挟まって隠れがちのアルバムであるが、じっくりと聴いてもらいたいところである。
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