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「男の紋章」(その1) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローの第12弾として取り上げる作品は、日活初(唯一)の任侠映画である「男の紋章」シリーズです。このシリーズは高橋英樹の人気を決定づけた作品であって、1963年から1966年にかけて、年に3本のペースで全10作が製作された。全10作が3つの章に分けることが出来る。('63年の3作、'64年の3作、'65年と'66年の4作)物語は次作に続く構成となっているので、見る場合は第1作から順番に見ていくべきである。それにしても、40年も前の作品ということで、高橋英樹も若いです。(当たり前ですけど...)

シリーズ全10作のタイトルを記しておくと、第1作「男の紋章」(1963年)、第2作「続男の紋章」(1963年)、第3作「男の紋章 風雲双つ竜」(1963年)、第4作「新・男の紋章 度胸一番」(1964年)、第5作「男の紋章 花と長脇差」(1964年)、第6作「男の紋章 喧嘩状」(1964年)、第7作「男の紋章 喧嘩街道」(1965年)、第8作「男の紋章 流転の掟」(1965年)、第9作「男の紋章 俺は斬る」(1965年)、第10作(最終作)「男の紋章 竜虎無情」(1966年)、である。

今回は、1963年のシリーズ第1作「男の紋章」についてです。作品データを記しておくと、1963年の日活作品で、時間は96分である。監督は松尾昭典、脚本は甲斐久尊、撮影は岩佐一泉、音楽は鏑木創である。そして出演は、高橋英樹、和泉雅子、轟夕起子、石山健二郎、小池朝雄、井上昭文、富田仲次郎、近藤 宏、名古屋章、河上信夫、武藤章生、杉江 弘、雪丘恵介、木島一郎、藤岡重慶、松本染升、木浦佑三、大坂志郎、たちである。

物語は、大島組組長・大島庄三郎の一人息子・竜次は、ヤクザ稼業を嫌って医者になる。が、父・庄三郎が悪徳ヤクザに殺されたことから組に戻って跡目を継ぐ決心をする竜次。そして自ら希望して山奥のダム工事現場の診療所に赴任する。そこでは、西野組が人夫たちに過酷な労働を強いていた。それに憤った竜次は西野組に乗り込む。竜次の父が誰か分かると、西野組はおとなしくなるのだった。そんな頃、父・庄三郎が悪徳ヤクザの手によって殺されたことを知った竜次は、父と同じ刺青を背中に彫ると、組を引き継ぐ決心をする。そして、父・庄三郎を殺した黒幕が村田組の組長であり、その組長は竜次の実母だったと知る...

時代は昭和初期で、日本が中国に進出して太平洋戦争に向かって行くことになるが、そんな時代に、新しい考え方を持ち、父とは別の道を歩んでいこうとする青年が、結局は旧来の考え方に従って父の道を継いでいくことになり、苦悩する姿がじっくり描かれている本作は、全10作に及ぶシリーズ作品の出だしの作品としてもじっくりと練られていて、内容のある作品に仕上がっている。(だからこそ、全10作もの長いシリーズ作品になったと言える。最初がダメなら、シリーズ化なんて無理ですからね。)

まずは、腰を落ち着けてじっくりと見ましょう。(とは言っても、本シリーズはDVD化されていないのですけど...→日活さん、今年は「日活アクション50周年」ということでもあるので、過去の作品のDVD化をもっと積極的に行って下さいよ...)

 

↓ビデオです。

男の紋章

  • 出版社/メーカー: 日活
  • 発売日: 1991/03/08
  • メディア: ビデオ

男の紋章

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日活
  • 発売日: 1991/03
  • メディア: 単行本

↓参考まで

日活アクション無頼帖

日活アクション無頼帖

  • 作者: 山崎 忠昭
  • 出版社/メーカー: ワイズ出版
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 単行本

日活1954‐1971―映像を創造する侍たち

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  • 作者: 日活
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  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

日活アクションの華麗な世界―1954-1971

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  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2004/06
  • メディア: 単行本


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