MOTELS『THE MOTELS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表された彼らの1st.アルバムである。彼らはロス出身のニューウェーブ系のバンドであり、'80's前半には何曲かのビッグ・ヒットを生み出しているバンドである。'70'sの終盤は世界的なディスコ・サウンドの一大旋風が起こったが、'80'sの声が近くなってくると、新たな時代に向けて様々な新しいサウンドが生まれてきたが、ニューウェーブというのもその中の一つであり、新たな風を呼び起こした。本アルバムは、荒削りであるが活きの良さを感じさせてくれるサウンドが詰まっている。ただ、発表当時は殆ど知られることもなく、'82年の4rd.アルバム「ALL FOR ONE」や、'83年の5th.アルバム「LITTLE ROBBERS」のヒットによって、後に再評価されることになったアルバムである。で、発表当時はBillboardのアルバム・チャートで最高位175位を記録することに留まっている。
収録曲は以下の全10曲である。『Anticipating』『Kix』『Total Control』『Love Don't Help』『Closets And Bullets』『Atomic Cafe』『Celia』『Porn Reggae』『Dressing Up』『Counting』。
この中からシングル・カットされたのは、デヴュー・シングルとなる『Closets And Bullets』が最初であったが、これは鳴かず飛ばずという状況であった。続いて『Total Control』がオーストラリアで最高位7位を記録するということになり、アメリカでもシングル・カットされて、Billboardのシングル・チャートで最高位109位を記録している。また、1980年になってから日本でのみ『Anticipating』がシングル・カットされている。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、日本でシングル・カットされた『Anticipating』がなじみ深いと言うことでこれを筆頭にあげるが、アメリカでの1st.シングルとなった『Closets And Bullets』も悪くない。そして『Kix』『Atomic Cafe』『Dressing Up』という所をピックアップしておく。
本アルバムでは、まだまだ詰めが甘い所も多々あって、絶対的なお薦めアルバムとは言えないが、後にビッグ・ヒットを放つことになる可能性を大いに感じさせてくれる所がある。(これは後の結果を知っているから言えることでもあるが...)'80'sでも最も充実していた1983年に「LITTLE ROBBERS」というヒット・アルバムを発表しているが、そちらを聴いた方は、彼らのルーツを知ると言うことで、本アルバムに耳を傾けるのがよろしいかと...
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