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NEW ORDER『MOVEMENT』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表された彼らの1st.アルバムである。ポスト・パンクということで注目されていたJOY CIVISIONのボーカル・イアン・カーティスの自殺からキーボードを加えて再出発した彼らであるが、バンドの中心人物の衝撃的な死という呪縛に、どこか捕らわれている所がある。全体的には重いアルバムとなっている。ということで、評判の方はあまり良くなかった。しかし、その中にも今までのサウンドとは異なる道に進んでいこうという気持ちを伺い知ることが出来、リリースから四半世紀以上が経過した現在では、それが独特の異様な世界を構築していることに気がつくことが出来るアルバムでもある。

収録曲は以下の全8曲である。『Dreams Never End』『Truth』『Senses』『Chosen Time』『I.C.B.』『Him』『Doubts Even Here』『Denial』。

'80'sの中盤には猫も杓子もというように、隆盛を極めることになるシンセサイザーを用いたエレ・ポップであるが、本アルバム発表当時はまだまだこれからという物であり、その使い方も試行錯誤の部分があったが、本アルバムのサウンドは黎明期だからこそあり得る独特の物になっている。「エレ・ポップ」と言えば、明るく楽しいポップな曲であるが、本アルバムは、機械的で無機質で感情を持たないような世界に誘ってくれる。これも、「シンセサイザー」を使った一つのアプローチであることに変わりはない。後の大ヒット・アルバムが生まれる前のテストの一つと言ってもいいでしょう。

本アルバムの中では他の曲と明らかに違い、明るく「エレ・ポップ」の本筋をいくような『Dreams Never End』が一般的にはお薦め曲と言うことになるであろうが、筆者は違った見方をして、この曲以外の7曲をお薦め曲と言うことにしたい。(もう少し絞るのであれば、『Truth』『Senses』『Him』『Denial』という所とする。)ネガティブで、ダークサイドに存在するようなアルバムであるだけに、こちらを取り上げるべきでしょうし...

本アルバムは、万人に対しては「お薦め」ということは言わない。一種独特な本アルバムの世界観は、クラシックとロックの融合を図ったプログレがお好きな方と、コンセプト・アルバムに興味をお持ちという方にのみ「お薦め」ということにしておく。(が、そういう方は、既に本アルバムはしっかりとチェックされているでしょうが...)彼らの独特の世界に興味を持った方は聴いてみることをお勧めするが、後の彼らのヒット・アルバムがお好きな方は、あえて触れない方がよろしいかと...

 

Movement

Movement

  • アーティスト: New Order
  • 出版社/メーカー: WEA
  • 発売日: 1992/11/03
  • メディア: CD


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