「PASSENGER 57」 [映画(洋画)]
表題の作品は1992年の映画「パッセンジャー57」である。これまでは悪役で存在感を示していたW.スナイプスが、「ダイ・ハード」ばりの活躍で飛行機をハイジャックしたテロリストたちに立ち向かって行くアクション作品である。本作では、ブルース・ペインの悪役ぶりが極まっている。また、ブレークする前のエリザベス・ハーレイがテロリストの一味の一人として出演しているのも注目点の一つである。
作品データを記しておくと、時間は85分、原案はスチュワート・ラフィルとダン・ゴードンの2人、監督はケヴィン・フックス、脚本はデヴィッド・ローヘリーとダン・ゴードンの2人、撮影はマーク・アーウィン、音楽はスタンリー・クラークである。そして出演は、ウェズリー・スナイプス、ブルース・ペイン、トム・サイズモア、アレックス・ダッチャー、ブルース・グリーンウッド、ロバート・フックス、エリザベス・ハーレイ、アーニー・ライヴリー、たちである。
ここ1年の間に4回の飛行機爆破事件を起こしているレインはFBIに拘束され、裁判のためにロスに飛行機で護送されることになる。一方、ジョン・タッカーは、非の打ち所のない経歴の持主で、テロ対策の専門家として世界でもトップクラスの力量を持っていた。しかし、妻がピストル強盗によって殺されてからは第一線を退いて、後進の指導に当たっていた。かんなジョンは友人の航空会社のテロ対策室に入ることになり、ロスに向かう。そんな二人が同じ飛行機に乗り合わせるが、レインは仲間たちと共に護送するFBI捜査官を殺し、飛行機をハイジャックしてしまう。ジョンはレインの逃亡を阻止するために立ち上がり、一人で立ち向かって行く。で、まずは飛行機の燃料を抜いてしまう。仕方なく、飛行機は小さな空港に着陸するが、レインは逃亡する。燃料をたっぷりと積んだ飛行機を奪い、逃亡しようとするレインとその仲間たち。ジョンはそんなレインを追っていくが...
物語の前半は、飛行中の飛行機が舞台となるため、緊張感があるが、着陸した後は緊張感が緩んでしまったのが残念な所であるが、なかなか切れの良いアクションを見せてくれる。時間の方が90分に満たないということもあって、とても見やすい作品でもある。「ダイ・ハード」のヒットによって、その亜流作品がたくさん生まれたが、本作もその中の1本ということになるが、「亜流」と言ってしまうにはなかなかしっかりした内容がある。(ただ、後半も緊張感が持続していたら良かったんですけどね。)B級作品と考えたらクオリティの高い作品である。
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