ROXY MUSIC『COUNTRY LIFE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1974年に発表された彼らの4th.アルバムである。このアルバムは、ジャケットの2人のシースルーの下着姿のセクシーな女性が物議を醸し出したことで有名になったアルバムである。カナダでは2人が消され、ドイツでは1人のアップにされ、アメリカでは袋に入れられて発売になる、というように国によって対応は異なったが、そういう音楽に関係ない部分で話題を独占することになった。現在では全く問題になることはないと思われるが、これも'70'sらしい反応であった。肝心なのは音楽の方であるが、内容は高く、耽美制・叙情性が増し、ロックとしての力強さもあり、緻密なサウンドを聴かせてくれている。また、本アルバムは、イギリスでは最高位3位、アメリカでは最高位37位を記録するヒットとなった。
収録曲は以下の全10曲である。『The Thrill Of It All』『Three And Nine』『All I Want Is You』『Out Of The Blue』『If It Takes All Night』『Bitter Sweet』『Triptych』『Casanova』『Really Good Time』『Prairie Rose』。
この中からシングル・カットされたのは『The Thrill Of It All』と『All I Want Is You』であり、後者がイギリスで最高位12位を記録するヒットとなっている。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『The Thrill Of It All』『Three And Nine』『All I Want Is You』Bitter Sweet』『Triptych』『Prairie Rose』というところをピックアップしておくが、捨て曲が無く、全ての曲をお薦め曲としても良いだけの高いクオリティを持っている。ポップで聴きやすくなっているが、ロックの魂は忘れられておらず、彼らの熱さを感じ取ることが出来る。これだけの内容のアルバムが、ジャケットのとこで物議を醸すことになったというのはとても残念なことであったが、決して気を引くためのジャケットではないということは、サウンドを聴けば良く分かる。(LPのジャケットならば存在感があるが、CDのジャケットでは存在感が無いですけど...)じっくりと聴きたいアルバムである。
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