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「LA ROMANA」 [映画(洋画)]

表題の作品は1954年のイタリア映画「ローマの女」である。英語タイトルは「WOMAN OF ROME」である。A.モラヴィアのベストセラー小説を本人を含む4人のチームが脚色した一人の女性の遍歴を描いたメロドラマである。

作品データを記しておくと、時間は97分、但し、アメリカ公開版は89分である。(かつて、LDでリリースされていたのはアメリカ版である。)原作はアルベルト・モラヴィア、製作はディノ・デ・ラウレンティスとカルロ・ポンティの2人、監督はルイジ・ザンパ、脚本はアルベルト・モラヴィアとG・バッサーニとE・フラヤーノ、ルイジ・ザンパの4人、撮影はエンツォ・マゼッティである。そして出演は、ジーナ・ロロブリジーダ、ダニエル・ジェラン、レイモン・ペルグラン、フランコ・ファブリッツィ、セニア・ヴァルデーリ、たちである。

舞台は1935年、ファシストの時代のローマ。貧しさのために男から男へ渡り歩く淫らな生活をしているアドリアーナ。彼女はモデルとしてアトリエに通っていた。彼女は金持のお抱え運転手・ジーノに恋をしたが、ある日曜日、モデル友達のジゼラにドライブを誘われ、内務省の大物・アスタリータに身体を許すが、彼には妻子がいると知り、それに絶望して男から男へと渡り歩くようになったのだった。そんな暮らしをしている内に、彼女はミーノう男と出会い、これまでに出会った男と全く違っていた。そんなミーノは反政府活動に加わっていて警察から追われていて、アドリアーナの田舎に逃げて氏福の日々を送る。やがてローマに帰ったアドリアーナは、ミーノが警察に捕まったと知り、アスタリータに彼の釈放を願い出る。やがて釈放されたミーノだったが、彼はすっかり人が変わっていた。アスタリータの尋問に、同志を裏切って全てを告白したのだった。アドリアーナはアスタリータに対してミーノを心から愛していて、まもなくミーノの子供が生まれることを打ち明ける。が、アスタリータは何者かに襲われて殺され、ミーノは同志を裏切った自責から死を選ぶ...

男を次々と変えていく中で心に傷を重ねていき、ようやく理想の男と巡り会うが、その男が反政府活動家だったことから苦渋の道を進んで行く姿は、時代が時代ということもあるが、メロドラマとしたらツボを心得たものである。「人間の罪悪と美徳は共に自然に生じ、環境に支配される」というテーマを原作と同様に上手く描いた一編である。それにしても、こういう作品がDVD化されないのは仕方ないのでしょうかねぇ???

 

↓ビデオです。

ローマの女

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 1989/03/17
  • メディア: ビデオ
↓原作

ローマの女〈上巻〉 (1951年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文芸春秋新社
  • 発売日: 1951
  • メディア: -

ローマの女〈下巻〉 (1951年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文芸春秋新社
  • 発売日: 1951
  • メディア: -

ローマの女 (1966年)

  • 作者: アルベルト・モラヴィア
  • 出版社/メーカー: 弘文堂
  • 発売日: 1966
  • メディア: -


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