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「忍びの者」(その5) [映画(邦画)]

今回は、本シリーズでは3人目の主人公となる作品を取り上げる。それは2代目・霧隠才蔵である。シリーズ第4作と第5作の主人公の霧隠才蔵の息子である。彼は、霧隠才助という名前であったが、父の意思を継ぎ、2代目・霧隠才蔵を名乗るようになる。で、その2代目・霧隠才蔵が主人公となった作品が1本あり、それがシリーズ第6作である。(初代・霧隠才蔵を主人公とした作品は、この後の第7作でもう1本製作されます。)物語は、前作から約30年後ということになっていて、細かい設定は受け継がれている。尚、主人公は変わっても、主演は市川雷蔵であり、変わっていない。

シリーズ第6作忍びの者 伊賀屋敷
作品データを記しておくと、1965年の大映作品で、時間は89分である。監督は森一生、脚本は直居欽哉と服部佳の2人、撮影は今井ひろし、美術は太田誠一、音楽は渡辺宙明である。そして出演は、市川雷蔵、八千草薫、山形勲、鈴木瑞穂、今井健二、島田竜三、殿山泰司、北竜二、伊達三郎、水原浩一、南条新太郎、原聖四郎、玉置一恵、木村玄、香川良介、たちである。

江戸時代、慶安(1648~1652)の頃。由井正雪や丸橋忠弥を中心とする浪人たちは徳川幕府転覆を謀って不穏な動きをみせていた。これを察した老中・松平伊豆守は計画を阻止するべく甲賀幻心斎とお蘭を中心とする甲賀忍者を放つ。一方、霧隠才蔵の一子・才助は父・才蔵の遺志を継いで、名前を才蔵と改め、虎視耽耽と江戸城を狙っていた。才蔵は徳川転覆を狙う野心家・紀州65万石の君主・徳川頼宣と由井正雪を会わせようとして、松平伊豆守の屋敷に忍び込むが、そこで探し求めていた真田幸村の娘・百合姫に会う。才蔵は百合姫の行動に疑問を残しながらも、甲賀幻心斎らの攻撃を逃れ、徳川頼宣と由井正雪の会談を取りはからう。会談の日、紀州城で甲賀忍者と才蔵は対決することになるが、才蔵と幻心斎は紀州城の大屋根から転げ落ちたまま消息を絶つつ。それから数日後、将軍・家光が死に、由井正雪は頼宣のお墨付きと軍用金1万両を得て、幕府転覆に動いた。そんな中、正雪と忠弥の会談を盗み聞きしていたお蘭が捕り、才蔵はお蘭の正体は百合姫だと知る。また、由井道場は伊豆守によって囲まれ、加担者は才蔵を含めて捕らえられ、幕府転覆計画は崩壊した。そして才蔵は知った。幕府転覆計画の首領と見られた由井正雪は、実は松平伊豆守の腹心の部下だった。才蔵は牢を独力で脱出すると、姿を消した...

本作の主人公は霧隠才蔵であるが、正確に言えば前々作と前作の才蔵の息子である2代目であり、前々作と前作とは別人であるが、物語としては繋がりがあり、因縁もあるので、ここはやはり前を見てから見るべきである。2代目・才蔵の物語は本作だけというのはちょっともったいないところであるが、宿命を背負いながらも、時の権力者に流されていく姿は見応えがある。前代の才蔵の物語はこの次の作品を含めて3作あるが、続けてご覧になることをお薦めする。

 

忍びの者/伊賀屋敷

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忍びの者全集・地之巻

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↓まもなく再発されます。

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