SSブログ

「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その30) [ケータイ刑事]

この連載も30回の大台に乗りました。今回のボンドガールと「ケー刑事」ゲスト・キャラのテーマは「芸の世界の達人」をテーマとする。尚、ここで言う「芸」というのは、「修練によって得た技能」という意味であって、遊びや趣味で会得したものではない。別の見方をすれば、職業として「芸」の道を極めたキャラクターということである。で、「ケータイ刑事」からは「・22話」に登場した人形師の寿冥宝(ことぶき・めいほう)と、「・1st.1話」に登場した新日本カルタ協会会長の音無ウメ(おとなし・うめ)とカルタクイーンの荻野姫子(おぎの・ひめこ)を、「007」からは「ゴールドフィンガー」のボンドガール・プッシー・ガロアに登場いただきます。

ケータイ刑事」:寿冥宝(ことぶき・めいほう)。「・22話」に登場したキャラクターである。彼女は人形作家であり、絵の具では決して出すことが出来ない謎のカラー・冥宝カラーを生み出し、それを人形に使っている。(実は、それは自分の血を使っていて、人形の唇を描いていた。)「絵の具では出せない色」と言われるのは、その道に長いこと携わっていて、長年の努力によってようやく達したということになる。よって、これぞ芸術という領域に達していて、その道の達人である。(将来、文化勲章を受章してもおかしくない存在と言えるでしょう、)が、彼女には不幸が襲いかかった。結局、弟子の小向優子に殺されたることになってしまった。弟子の小向優子は、遺産相続を巡って弟(実は、冥宝の弟子でもあった)と争っていて、邪魔になった弟を殺し、殺人の容疑を薄めるために呪われた雛人形の噂を思いつき、一人一人人形の呪いで死んだように見せかけて次々と殺害した。(弟を含めて14人を殺害した。)そして、最後(15人目)に冥宝をその犯人に仕立てて、自殺に見せかけて殺した。冥宝は誰も殺していないのに殺人犯と疑われ、その真犯人の手で無惨にも殺されてしまうことになった。

ケータイ刑事音無ウメ(おとなし・うめ)。「・1st.1話」に登場したキャラクターで、かつて、新日本カルタクイーン選手権で9年連続優勝した元クイーンである。10年連続優勝したら「永世クイーン」の称号を得られたが、惜しくも10連覇はならなかった。(が、9年連続優勝というのは快挙であり、その道の達人と呼ぶに相応しい偉業である。)尚、カルタ・クイーンの荻野姫子を殺害した真犯人であった。

ケータイ刑事」:荻野姫子(おぎの・ひめこ)。「・1st.1話」に登場したキャラクターで、新日本カルタクイーン選手権で9年連続優勝した現在のカルタ・クイーンである。10年連続優勝して「永世クイーン」の称号を目指したが、その決勝戦の最中に毒殺されて殺された。尚、現在では「クイーン」の存在はすっかり定着した「ケータイ刑事」であるが、荻野姫子がシリーズに最初に登場したクイーンである。(ということで、「銭形愛」は「ケータイ刑事」の元祖であり基礎を築き上げた名作・傑作作品であるが、「銭形泪」は現在まで定着した新たなコンセプト(クイーン、相棒の交代)を導入して「ケータイ刑事」を新たな次元に引き上げた名作・傑作作品であり、この2作は共に歴史に残る名作である。)

007」:プッシー・ガロア。シリーズ第3作の「ゴールドフィンガー」のボンドガール。彼女は「プッシー・ガロアの空中サーカス」という飛行機で曲芸飛行をするチームを率いている。(メンバーは美女ばかり。→シリーズに初めて登場した「美女軍団」ということになる。)彼女自身も飛行機の操縦の腕は超一流であり、アクロバット飛行はお手の物である。また、小型ジェット機の操縦もこなす。金塊に取り憑かれた富豪・ゴールドフィンガーの雇われパイロットだった彼女は、ゴールドフィンガーの計画する「グランド・スラム作戦」(アメリカのフォートノックスにある金塊保管所で原爆を爆破させて放射能汚染させ、自分の持っている大量の金の価値を上げさせようという計画。)では殺人ガスを飛行機で噴霧する役割を担っていた。が、ボンドと接している内に改心し、自ら殺人ガスを噴霧すると言うことを通報してきた。で、無害のものとすり替えて、それを噴霧し、ゴールドフィンガーを欺き、ボンドやCIAの活躍によってゴールドフィンガーの野望(グランド・スラム作戦)は阻止された。

今回取り上げた4人は、いずれもが「芸」の道を極めた達人である。全員が表舞台では華やかに見えるが、人形/カルタ/曲芸飛行と道は異なっているが、それを極めるには、相当な努力を積み重ねて今日の地位を築いたということは自明の理である。(ここまでは設定上のことである。)

そんな彼女たちであるが、冥宝とプッシーは、悪人の野望に利用されることになり、冥宝は殺され、プッシーはボンドと出会ったことから悪の道に染まらずに自ら脱却するという別々の道を辿っていくことになった。また、ウメは独りよがりな事から妬みによって姫子を殺害、姫子はその犠牲者になってしまい、冥宝と同じ運命を辿ることになった。同じように「芸の達人」と言うことが出来るキャラクターであり、全員が華やいだ所がある(これが共通点)ものの、それぞれ違う運命に進んでいったという所は実に面白い所でもある。(冥宝と姫子は同じことになったが、冥宝はその道で大きな功績を残したが、姫子はまだこれからという所だったので、同じ運命だったと言うものの、辿ってきた道における最期を迎えた時の位置は大きく違っているので、一応、異なる終焉だったと言うことが出来る。)

特に、ボンドガールのプッシーは改心してボンドに協力するというのは、これも白馬の王子(=ボンド)に出会った姫が王子に助けられたということになり、初期ボンドガールらしいところであるが、真犯人に利用されて殺された冥宝、妬みによって殺された姫子は、華やいだ所があり、その上で悪玉のボスに利用されて殺されるというセカンド・ポジションにいるボンドガールと同じ運命を背負ったキャラだと言うことが出来る。また、ウメは悪の道を突き進んでいくボンドガールに通じる所があり、「ケータイ刑事」の3人のキャラクターが「007」のボンドガールのバリュエーションに倣っているという所が「類似点」として挙げられる。

次回の「ゲストキャラにおける類似点」の17回目も、やはり「007」からはボンドガールを、「ケータイ刑事」からはゲスト・キャラということで、このテーマでの連載はまだまだ続きます。(誰が登場するかはお楽しみに。)

PS.本日12/21は「回文の日」です。「ケー刑事・ファン」だったら、覚えておきましょう!

 

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2003/05/22
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

ゴールドフィンガー (デジタルリマスター・バージョン)

ゴールドフィンガー (デジタルリマスター・バージョン)

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2007/08/25
  • メディア: DVD

007 ゴールドフィンガー アルティメット・エディション

007 ゴールドフィンガー アルティメット・エディション

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD
 
↓参考まで
別冊 瞳〈No.1〉春爛漫、創作ひな人形―現代作家の競演

別冊 瞳〈No.1〉春爛漫、創作ひな人形―現代作家の競演

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: マリア書房
  • 発売日: 2005/01
  • メディア: 大型本
雛人形

雛人形

  • 作者: 切畑 健
  • 出版社/メーカー: 京都書院
  • 発売日: 1998/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
伊藤孝男の百人一首・競技かるた―速く・強く・そして美しく

伊藤孝男の百人一首・競技かるた―速く・強く・そして美しく

  • 作者: 伊藤 孝男
  • 出版社/メーカー: 思文閣出版
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本
まんが百人一首と競技かるた

まんが百人一首と競技かるた

  • 作者: 夏目 けいじ, 本庄 敬, 浅野 拓
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2004/11
  • メディア: 単行本

小倉百人一首―全釈 付かるた競技法 (1979年)

  • 作者: 藤縄 敬五
  • 出版社/メーカー: 有朋堂
  • 発売日: 1979/11
  • メディア: -

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。