「SCARECROW」 [映画(洋画)]
表題の作品は1973年の映画「スケアクロウ」である。'60'sの終盤から'70'sの前半には「アメリカン・ニュー・シネマ」と言われるアメリカの若者の心情を描いた作品が隆盛を極めたが、本作はそのアメリカン・ニュー・シネマの傑作として名高い作品の1つである。ヒッチハイクでアメリカを横断する2人の男の友情を描いた作品である。また、本作はカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞している。
作品データを記しておくと、時間は112分、製作はロバート・M・シャーマン、監督はジェリー・シャッツバーグ、脚本:はギャリー・マイケル・ホワイト、撮影はヴィルモス・ジグモンド、音楽はフレッド・マイローである。そして出演は、ジーン・ハックマン、アル・パチーノ、ドロシー・トリスタン、アイリーン・ブレナン、リチャード・リンチ、アン・ウェッジワース、ペネロープ・アレン、ルターニャ・アルダ、たちである。
6年の刑期を終えて出所したマックスと、船員生活の足を洗い5年ぶりに帰ってきたライオン。二人はそれぞれ故郷に帰ろうとしていたが、南カリフォルニアの人里離れた道路で出会い、意気投合する。そして洗車屋を始めるために旅をすることにした。まずはデトロイトとデンバーでそれぞれの用事を済ませることに決め、デンバーに到着した。妹を訪ねるマックスだったが、妹と一緒に住んでいた女性を気に入るマックス。ライオンはマックスの妹が気に入る。行動を共にすることを決めた4人だったが、大騒ぎをしてマックスとライオンは30日間の強制労働をさせられることになる...
当時は、ロードムービーが隆盛を極めたが、本作もロードムービー風に描かれていて、旅を続ける内に友情も深まっていき、色々な出来事が起こっていく。そして、ライオンの目的地・デトロイトでの二人の行動には感動させられる。G.ハックマンとA.パチーノのコンビも良く、時代を感じる所があるが、現在でもジーンと感動させてくれる物語である。じっくりと感傷したい作品である。
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