SAMANTHA FOX『SAMANTHA FOX』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1987年に発表した彼女の2nd.アルバムである。'80'sのUKポップスの王道を行くような明るくて楽しいサウンドに満ちたアルバムであり、聴いていても身体が自然と動いてきて、楽しくなるアルバムである。が、悪く言えば、この時期のUKポップスと言えば、KYLIE MINOGUEの後追いという感じもしないでもない。（それだけ、'80's後半というのが一聴したら分かるというサウンドである。）尚、本アルバムは、イギリスでは最高位22位、アメリカではBillboardで最高位51位を記録するスマッシュ・ヒットとなっている。
収録曲は以下の全10曲である。『I Surrender (To The Spirit Of The Night)』『I Promise You』『Naughty Girls (Need Love Too)』『True Devotion』『(I Can't Get No) Satisfaction』『Nothing's Gonna Stop Me Now』『If Music Be The Food Of Love』『That Sensation』『Dream City』『Best Is Yet To Come』。
この中からシングル・カットされて大ヒットを記録したのは『Naughty Girls (Need Love Too)』である。イギリスでは最高位31位であったが、アメリカではBillboardで最高位3位を記録していて、1988年の年間シングル・チャートでも28位にランクインしている。更に『Nothing's Gonna Stop Me Now』はイギリスでは最高位8位を記録するビッグ・ヒットになった。（アメリカでは最高位80位であった。）また、本国イギリスでは更に『I Surrender (To The Spirit Of The Night)』が最高位25位、『I Promise You』が最高位58位、『True Devotion』が最高位62位と言うように、次々とシングル・カットされてヒットを記録している。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、ポップス路線というところからは『I Surrender (To The Spirit Of The Night)』『I Promise You』『Nothing's Gonna Stop Me Now』『Dream City』という所をピックアップしておく。また、テンポを落として聴かせることに注力した『True Devotion』と『Best Is Yet To Come』もなかなかのものである。が、最も注目というのは『(I Can't Get No) Satisfaction』である。タイトルから分かるように、この曲はROLLING STONESがオリジナルのあの有名な一曲である。が、ここにはロック色はあるものの、'80'sのポップ・ミュージックに生まれ変わっている。こういう『Satisfaction』もまたある意味では面白いものである。ロック・ファンという方には一度は聴いてもらいたい所である。
一聴するだけで'80'sのポップスという事が分かるという実に分かりやすいアルバムである。が、逆に言うと、当時はありふれていたサウンドでもある。が、'80'sポップスがお好きな方は、やはり、しっかりと抑えておきたい所である。
- アーティスト: Samantha Fox
- 出版社/メーカー: Jive/Novus
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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