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「日本一の男」(その3) [映画(邦画)]

今回はシリーズ第3作と第4作の2本についてです。

シリーズ第3作日本一のゴマすり男」(1965年)
作品データを記しておくと、1965年の東宝作品で、時間は110分、監督は古澤憲吾、脚本は笠原良三、撮影は斎藤孝雄、美術は小川一男、音楽は宮川泰と萩原哲晶の2人である。そして出演は、植木等、浜美枝、中村是好、吉川満子、人見明、犬塚弘、有島一郎、進藤英太郎、東野英治郎、中尾ミエ、藤田まこと、高田稔、京塚昌子、久保菜穂子、安田伸、桜井センリ、なべおさみ、石橋エータロー、谷晃、南利明、佐田豊、沢村いき雄、二瓶正也、宮田芳子、大友伸、中北千枝子、野村浩三、広瀬正一、谷和子、浦山珠美、依田三千子、田辺和佳子、谷啓、たちである。尚、本作の主人公は中等である。

ゴマをすれなかったために万年係長で会社を停年退職した中等一郎。彼は息子・等に「ゴマをすらなければ出世は出来ない」と教える。実力の時代と考えていた等だったが、空回りするばかりで上手くいかない。で、父の教えに従って、ゴマすり攻勢に転ずることにした。まずは係長に対して作戦開始、そこから部長に対してもゴマすりを開始、更に重役に鞍替えし、重役夫人の信用を得る...

植木等の調子の良さが本領発揮という感じで、とても楽しい物語である。ただ、あまりにも上手くいきすぎているというのは、フィクションだからである。(同じことをしても、世の中はそんなに甘くない...)が、製作された時代も考えると、あまよろしいんじゃないでしょうか。

シリーズ第4作日本一のゴリガン男」(1966年)
作品データを記しておくと、1966年の東宝作品で、時間は93分、監督は古澤憲吾、脚本は笠原良三、撮影は小泉福造、美術は竹中和雄、音楽は宮川泰である。そして出演は植木等、進藤英太郎、浜美枝、藤村有弘、人見明、ルーキー新一、佐々木孝丸、大友伸、田武謙三、石田茂樹、桜井センリ、潮万太郎、田中邦衛、藤田まこと、宮田羊容、柳谷寛、田中淳一、沢村いき雄、堤康久、野川由美子、芝木優子、清水元、中村哲、野村明司、二瓶正也、北竜二、大前亘、小川安三、左卜全、たちたである。尚、本作の主人公は日本等である。

最初に「ゴリガン」とは何かを記しておくと、「合理化案」のことである。(この意味が分からないと、物語の面白さも半減です。)

不況が押し寄せ、世知辛くなった世の中を生き抜くには、合理的に計算づくで渡っていくしかないと考えた日本等。で、彼だけが成績がドンドン上がっていき、会社は彼の一人舞台のようになる。社長も等を認めるが、それとは逆に周囲の反感が強くなっていく。社長の娘も等のことを人間としては蔑むが、ビジネスマンとしては認めていた。そんな中、成績を上げる等に成績の上がらない仕事が回されるが...

マイペースで突き進んでいく主人公というのは本シリーズでは変わらないが、本作ではちょっと挫折も味わう。が、そこから立ち直り成功へと繋がる所は、ここまでの3本とは少し違っている。(最後のオチはほぼ同じようなものでしたが...)

今回の2作は、東京五輪が終わり、昭和40年代に入った時期の作品であり、高度経済成長の方も一段落ということになった背景があるが、基本的にはお調子者の成功物語という所は変わらない。夢を期待する映画であるから、こういうのもいいでしょう。たっぷりと笑いながら楽しみましょう。

 

日本一のゴマすり男

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2006/05/26
  • メディア: DVD
日本一のゴリガン男

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  • 発売日: 2006/05/26
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