ケータイ刑事銭形海1話[裏ネタ編] [ケータイ刑事]
本放送が終わったばかりなのに、間髪入れずにBS-iでは再放送が始まる(日曜朝10時からの放送です。)ということで、今週からは日曜日の1本目は「銭形海」の「[裏ネタ編]」です。(現在、「零」の「[裏ネタ編]」も記している途中であるが、その内の1本を「海」にします。)
第1話は海ちゃんの登場編であり「マーメイド刑事登場 ~素もぐりクイーン殺人事件」という物語であるが、相棒となる高村さんは「雷・2nd.」でロス市警に出向ということで、その高村さんの日本への帰還の物語でもある。高村さんはロサンゼルス・サンタモニカのビーチで遭難して、ゴムボートで日本に漂流して戻って来たということで、太平洋を一人で横断したということになるので、太平洋を一人で横断した堀江謙一さんについて、そしてその映画化作品の「太平洋一人ぼっち」について、そして、物語のネタの方から「素潜り」について、海ちゃんの口上のところで出てくる葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」(これは2nd./3rd.でも出てきます。海ちゃんの制服や髪型は変わります。)について記すことにする。
尚、BS-iの本放送の時に記した長文&ネタバレあり版は「ここをクリック」してご覧下さい。(放送直後に記した感想版もここを経由してください。)
「堀江謙一」:1938年、大阪生まれの海洋冒険家である。1962年に、マーメイド号というヨットで、西宮を出発してアメリカ・サンフランシスコまでの太平洋単独航海に成功した。それ以後も海の冒険を続けていて、1974年には単独無寄港で世界一周航海を達成、1982年には縦回りで世界一周航海を達成、1985年にはソーラーパワーボートでハワイから父島の航海に成功した。1989年には太平洋横断を全長2.8mというヨット(世界最小記録になる。)でサンフランシスコから西宮までの航海に成功する。2002年には21世紀になって最初の太平洋一人ぼっちとなる西宮からサンフランシスコへの太平洋横断を達成。2004年には単独無寄港で世界一周航海(東回り)に挑戦し、翌年6月に無事にゴールを果たし、東西両方向周りでの世界一周航海を達成した。
「太平洋一人ぼっち」:1962年のマーメイド号による太平洋単独航海を成功させた堀江謙一さんが、その時に日記風に記した手記を出版したが、その手記のタイトルである。また、これは1963年の菊池寛賞を受賞した。で、その手記を元にして、石原プロと日活が映画化した。
映画は1963年の作品で、時間は97分、石原裕次郎主演、監督は市川崑、脚本は和田夏十、共演は、森雅之、田中絹代、浅丘ルリ子、大坂志郎、たちである。
物語は、94日間の冒険を描いたものであり、様々な苦闘が描かれている。それだけに、サンフランシスコのゴールを迎えた所は感動的なフィナーレとなっている。
「素潜り」:潜水用の器械や器具を用いずに、自分の息だけで水中に潜ることである。(一応、水中メガネを使うことは「素潜り」として認められる。)海人(海士、海女)が潜るのも素潜りである。
技術を習得すれば、水深15mぐらいまでならば誰でも潜水することは可能であるが、10m潜る毎に1気圧の水圧が増えていくので、30m程度が限界とされている。(30mの水深でも4気圧になります。)急に潜ったり浮上したら潜水病になってしまうので、危険です。素潜りでは深く潜らないようにしましょう!
「神奈川沖浪裏」:葛飾北斎が作成した代表的な風景であり、富嶽三十六景の中でも代表的な作品である。(「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」は、名前はともかく、誰もが知っているでしょう。→見たら直ぐに分かるでしょうね。)制作されたのは1820年代であり、1830年代前半に完成した。当時の北斎は既に70歳を越えていた。(北斎が亡くなったのが1849年なので、著作権はとっくに消滅しているので、「神奈川沖浪裏」を貼り付けておきます。→「銭形海」に出てくる海ちゃんが入っている画像の方は著作権がしっかりと生きています。)海ちゃんの口上のところでこの「神奈川沖浪裏」が出てくるが、大浪がうねる所はスケールの大きさを感じる所である。(3rd.9話の「海の悪夢」では、ジローさんがまたまたそれを面白くネタにしていました。)
見たら分かるが、遠近法を取り入れた大胆な構図は日本だけではなく、海外でも高い評価をされていて、19世紀から20世紀の有名な画家にも大きな影響を与えている。
兎に角、「神奈川沖浪裏」は余りにも有名であるが故に、逆に名前は意外と知られていなかったりする。「銭形海」に登場したということで、「神奈川沖浪裏」と、しっかりと覚えておきましょう!
↓映画DVD
↓参考まで
海底散歩の楽しみ方―素潜りからスキュバまで レジャーを豊かに (1963年)
- 作者: 猪野 峻
- 出版社/メーカー: 西東社
- 発売日: 1963
- メディア: -
↓北斎に関して
もっと知りたい葛飾北斎―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
- 作者: 永田 生慈
- 出版社/メーカー: 東京美術
- 発売日: 2005/08
- メディア: 単行本
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