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ケータイ刑事銭形零20話(2nd.7話)[裏ネタ編] [ケータイ刑事]

今回の物語は、2nd.7話の「音声スタッフは語る ~ノイズに埋もれた殺人事件」という物語に付いてです。この物語は、音声スタッフ・奥泉秀信氏(でかちょうさん)のアイデア(殺人トリック)を渡辺千穂さんが書き直したという作品である。そのため、トリックには音声さんの小道具が出てくるが、その中には日常において応用できるものもある。ということで、今回は劇中に登場した「アルミホイルを使ったシールド」について記すことにする。(一例も記しておきますが、すべて自己責任です、とお断りしておきます。)また、お勉強コーナーとしては、鑑識メモに出てきた「ドップラー効果」についても記しておく。

尚、MBSの放送の時に記事は「ここをクリック(MBS)」、BS-iの再放送時に「[改訂版]」として記したものは「ここをクリック(改訂版)」して下さい。

アルミホイルを使ったシールド」:シールドというのは、電磁波や磁気などの影響を避けるために、構造的に遮蔽をすることである。アルミはシールド効果のある金属であり、加工も容易なことから、古くからシールド材料に使われている。

以前は、電磁波に対する認識も低く、磁気記録のもの(カセット/ビデオテープなど)が多くあったり、TVはブラウン管(CRT)方式であったため、磁力の影響を避けるために「磁気的シールド」を行うということが多く見られた。(シールドと言えば「磁気シールド」という時代があった。但し、磁気シールドにアルミは役に立たない。)が、デジタル機器が色々と登場するようになると、電磁波の不要輻射の影響が問題になってきた。(従来のアナログ機器でも少ないながらも不要輻射は出るが、問題にならないようなレベルでもあった。)特にCDやパソコンの普及によって、この問題は大きくなり、現在ではその対策として「シールド」は至る所で利用されている。そのため、現在「シールで」と言うと、電磁波シールドが中心である。(例えば、TVのアンテナ線である同軸ケーブルはシールド構造になっていて、古くからあるシールド構造のものである。)

アルミは電磁波シールドに効果があり、昔からよく使われている。また、アルミホイルは容易に入手出来る、容易に作業が出来る、簡単に効果が得られる、ということで、電磁波対策ということで、これもまた昔から用いられてきたものである。(素人でも簡単にシールドを行うことが出来、それなりの効果が得られるので、とても有効なアイテムである。)

シールドを行うのは実に簡単である。シールドを行いたい信号ケーブルをアルミホイルを覆ってやればいい。(ケーブルに巻けば良い。)が、単に巻いただけでは「シールド効果」は十分に得られず、逆にアンテナとなって電磁波を拾うことになって、より悪化する可能性がある。大事なのは隙間無くケーブルに巻くことである。(隙間があれば意味がない。)そして、たいてい忘れられているのが、そのシールドをグランド・レベルにアース接続することである。これをしなければ、シールドではなくアンテナになってしまう。(ケーブルで接続する機器の金属筺体に電気的に接続すればいいので、簡単にできます。)

その一例として、ビデオやDVDレコーダー(プレーヤー)とTVの接続に、付属のピンケーブルや安物のピンケーブルを使って接続していたら、画面にノイズが入る場合があるが、そういう場合の簡易的な対策として、この方法は有効である。特定の機器の映像だけノイズが入ると言う場合は、その機器の接続ケーブルをアルミホイルでシールドすると改善されることがある。(そういう悩みがある人は試してみたらいいでしょう。但し、シールドをTV、またはビデオの筺体(金属部分)に電気的に接続するのをお忘れなく。)→TVやビデオのカバーを開ける必要もないので簡単です。ところで、この文面を読んで試したが、感電したとか事故になったと言っても、それは自己責任であって、筆者は一切責任を持ちません。電気の知識がなければ、それなりの知識を持った人に任せるのが良いでしょう。

ドップラー効果」:オーストリアの物理学者・ドップラー(1803~1853年)が1842年に発見したしたもので、彼の名前にちなんで命名された。波動の源と観測者が相対的に運動している時、観測者が振動数が波源の振動数と異なる現象である。学術的用語を使って記すと、難しいものの様に感じるが、日常、誰もが経験することとしたら、自分に近づく救急車やパトカーのサイレンの音は高く聞こえ、遠ざかる時は低く聞こえる、という現象がこれである。(これを経験したことがないという人はまずいないでしょうね。)

音源の周波数、観測者の移動速度、音源の移動速度、音速(正確には、気圧や温度によっても変化する。気温が1度変化すると、約0.6m/s変化する。)が分かれば観測者が耳にする観測周波数も計算できる。

「ドップラー効果」は一般的には音について体験することが殆どであるが、振動数をもったものであれば他の事象でも起こる。それが「光のドップラー効果」である。宇宙観測で、銀河系から遠ざかる別銀河から届く光は、地球から遠ざかることになるため、元の周波数から下がって観測されて元の色よりも赤色の方にシフトする「赤方偏移」という現象がこれである。(同じ理屈で、近づく場合は「青方偏移」によって、元の色よりも青(紫)色の方にシフトする。)→光の場合は特殊相対性理論が必要になるため、音の場合と少し事情が違ってくる。

尚、原理的には、自分に近づいてくる光源の光はより「青」く、遠ざかる光源の光はより「赤」く観測されることになるが、光速(約30万km/s)に対して観測者や光源の移動速度は無視できるような極微少であるため、そこまでの変化は感じられない。(例えば、相対速度が時速100kmであっても、0.02%の変化しかない。ピッチャーが投げた150kmの野球ボールもバッターの目には0.026%周波数が上がって見えるが、これも誤差の内である。→原理的には、ピッチャーが投げたボールはより青く見え、打ったボールはより赤く見えます。)日常生活において、光のドップラー効果による色の変化が分かるというような人がいたら、何よりも眼科に言って診てもらうことをお薦めします。

 

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