「まむしの兄弟」(その5) [映画(邦画)]
今回は、1974年に製作されたシリーズ第7作の1本です。全作までは1年に2本のペースで製作されていたのだが、第7作とシリーズ最後の第8作は製作ペースが落ちました。
シリーズ第7作「まむしの兄弟 二人合わせて30犯」(1974年)
作品データを記しておくと、1974年と東映京都の作品で、時間は93分である。監督は工藤栄一、脚本は鴨井達比古、撮影はわし尾元也、美術は井川徳道、音楽は広瀬健次郎である。そして出演は、菅原文太、川地民夫、東三千、渡辺文雄、菅貫太郎、三宅邦子、三島ゆり子、松平純子、成田三樹夫、女屋実和子、松村康世、道井和仁、北村英三、東龍子、有川正治、成瀬正孝、川谷拓三、藤ひろ子、平参平、 汐路章、丘路千、片桐竜次、笹木俊志、木谷邦臣、たちである。
いつものように、刑期を終えて出所したゴロ政を迎えに来た勝。そして二人は馴染みの神戸・新開地に舞い戻る。新開地は、新興やくざ・加賀組が勢力を誇っていて、ゴロ政と勝は相手にされず、その腹いせに組長・加賀の経営する高級クラブで大暴れをするが、チンピラたちに掴まってしまってピンチに陥る。そこに不良少女・ジュンが現れ、二人を助けた。そしてジュンは兄弟分としてまむしの仲間に加えてもらう。翌日、ジュンを加えたまむしの兄弟が加賀組への復讐作戦を練っていると、加賀組の本家・神童会幹部・塚本がやってきた、塚本は勝を捜していた。実は勝の本名は尾沢勝彦といい、3歳の時に両親と離れ離れになった。また、父は既に亡っているが、母・弥生は資産家となっていて、病弱な彼女は是非我が子に会いたい、ということだった。で、勝はゴロ政に引率してもらって弥生に会い、ゴロ政は勝の頼みもあって、そこに居候することになる。しかしこの話には裏があり、弥生の財産を狙う塚本は、勝に遺産を継がせてから、それを騙し取ろうと画策していたのだった。そうしていると、塚本の思惑とは反対に、弥生の体力は回復してくる。で、塚本はゴロ政を尾沢家から追い出し、弥生を注射で殺そうとする。塚本の動きを察知した勝は、弥生を車椅子に乗せて脱出し、ジュンも守るために尽力する。が、加賀組の執拗な追跡にジュンが殺され、ゴロ政と勝は仇を取ろうとして加賀組の事務所に殴りこみを掛けた...
ノリや展開は今までのシリーズと同じであるが、今回は情に訴えるという展開で、当人の勝以上に感激するゴロ政というのが面白い。こういう所は任侠路線を受け継いでいるものの、コメディ路線の本作らしいところでもある。ただ、これまでの作品と同じ展開で進んで行くため、思った通りに進んで行く物語の方は、少し飽きを感じるところであった。→そういうこともあるのか、次作がシリーズ最終作ということになります。
↓DVDではなくビデオです。
↓菅原文太出演作をいくつか(ちょっと変わった所を...)
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