「まむしの兄弟」(その6) [映画(邦画)]
今回は、1975年に製作されたシリーズ第8作であり、かつ、シリーズ最終作となった1本についてです。今までの作品と少し違っていて、勝が出世しているのだが、ノリは相変わらずである。
シリーズ第8作(最終作)「まむしと青大将」(1975年)
作品データを記しておくと、1975年の東映京都の作品で、時間は91分である。監督は中島貞夫、脚本は高田宏治、撮影は赤塚滋、美術は吉村晟、音楽は広瀬健次郎である。そして出演は、菅原文太、川地民夫、緑魔子、悠木千帆、金子信雄、坊屋三郎、荒木一郎、川谷拓三、三島ゆり子、橘麻紀、安部徹、室田日出男、志賀勝、川波公次郎、木谷邦臣、友金敏雄、林彰太郎、成瀬正孝、野口貴史、潤ますみ、堀めぐみ、丸平峰子、石井富子、大木晤郎、汐路章、松本政子、佐藤蛾次郎、有川正治、疋田泰盛、那須伸太朗、岩尾正隆、渡辺文雄、たちである。
久しぶりにゴロ政が出所した。その頃勝は大阪の政神会という一家の親分になっていた。ゴロ政はすぐにも勝に会いに行きたがったが、手土産なしではと思い、土地の暴力団抗争に眼をつけて、抗争相手の組長殺しを引き受けた。が、命を狙った組長は200万円で命乞いをして、ゴロ政はその金を手にする。が、イカサマ麻雀ですってしまう。が、そのイカサマを見抜いたゴロ政は、イカサマをした相手の持ち金を奪い取る。しかし、麻雀に夢中になっていて生活費の全てをすってしまった坊本という男に泣き落されると、全額を与えてしまい、無一文になる。次にゴロ政が目を付けたのは1億円を貯めているというホステス・沙織だった。沙織を麻雀に誘ったゴロ政だったが、沙織もイカサマ師であって、負けてしまう。ゴロ政は大阪の勝の元に行き、久しぶりに再会する。で、政神会が面倒を見てもらっている大阪東邦連合会から3000万円を奪い、政神会は東邦連合会から脱会する。その3000万円を以て沙織たちは大阪で開かれている麻雀大会に出場するが...
ノリや展開は過去のシリーズ作品と変わっていないが、弟分の勝が出世していて親分に収まっているというのに、やはり違和感を感じてしまう。新たな試みとしては悪くないアイデアなのだが、ゴロ政と勝に子分を従えてというのは、やはり違う。この辺りが展開は変わらないが、本作の物語に今ひとつ魅力を感じないところである。本作はシリーズ8作の中で唯一「まむしの兄弟」という文字が入っていない作品(「まむし」は入っていますけど...)であり、新機軸を狙ったのも分かるが、それが仇になってしまったと言ってよい。で、シリーズも幕を迎えてしまいました。
とは言っても、これまでの7本を見たら、一応は見ておきたい所である。しかし、中途半端に見ていたら、本作は見ないで後にとっておくことをお薦めする。
↓DVDではなくビデオです。
↓こういうものを...
麻雀いっぱつ読本―マンガでわかる!手役入門から禁断のイカサマ技まで (別冊宝島 (309))
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インチキ麻雀みやぶり法―イカサマの実体を知り、今後の麻雀に役立てる!
- 作者: 若松 草介
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↓やはり「麻雀」が出てくる作品といったらこれです。
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