「WHEN TIME RAN OUT…」 [映画(洋画)]
表題の作品は1980年のアメリカ映画「世界崩壊の序曲」である。'70'sにパニック映画というジャンルの作品が一世を風靡してヒットを記録したが、その流れを汲んだ作品で、オールスター・キャストによるパニック映画である。
作品データを記しておくと、時間は117分、原作はゴードン・トーマスとマックス・モーガン・ウィッツの2人、監督はジェームズ・ゴールドストーン、脚本はカール・フォアマンとスターリング・シリファントの2人、撮影はフレッド・J・コーネカンプ、特撮はL・B・アボット、音楽はラロ・シフリンである。そして出演は、ポール・ニューマン、ジャクリーン・ビセット、ウィリアム・ホールデン、ジェームズ・フランシスカス、エドワード・アルバート、バージェス・メレディス、アーネスト・ボーグナイン、ヴェロニカ・ハーメル、バーバラ・カレラ、ヴァレンティナ・コルテーゼ、ノリユキ・パット・モリタ、レッド・バトンズ、アレックス・カラス、ジョン・コンシダイン、シーラ・アレン、ロニー・チャップマン、ダレル・ラーソン、サンディ・ケニオン、たちである。
舞台は南太平洋ポリネシアのカラルー島。この島は観光客で賑わっていて、国際的なホテル王・ギルモアが部下の宣伝部長・ケイとともにやってくる。彼は新しい建設中のホテルの視察が目的であった。また、この島は油田地帯でもあって、採掘作業も行われていた。そんな中、地震計が異常な事態を告げていた。それは、この島の名所でもあるマウナ・タイ火山が噴火することを予告するものであった。で、マウナ・タイ火山が噴火した。津波によって入江の町は全滅寸前、ホテルも火の海となって...
'70'sに生まれたこのジャンルの作品は無いようもしっかりしていたが、'80'sの声を聴いてから生まれた本作は、それらの作品と比べると随分とスケールダウンしてしまった。タイトルこそ、スケールアップしているが、ちょっと誇大広告のようなタイトルであり、「?」ということになる。キャストの方はオールスターを集めているが、セットも陳腐、ストーリーも陳腐ということで、緊張感が薄いというのが致命的である。少なくとも、数年遅かった、という所である。(キャストにお金がかかりすぎたのか、セットは低予算作品ということを感じさせてくれる。)
但し、本作のタイトル(得に邦題)を忘れて、火山の噴火による災害パニックものとして捕らえると、ツッコミ所が満載で、コメディ作品のようなつもりで楽しむことが出来る展開となっている。(この点が救いとなっている。)製作サイドの狙いとは違った部分で楽しむことが出来るということでは面白いと言えるが、「ポセイドン・アドベンチャー」と「タワーリング・インフェルノ」を足して3で割り(人間ドラマが薄いため「2」ではなく「3」で割ります)、舞台をリゾート地にした、といった作品である。ということもあって、DVD化されていないが、それも納得できる所である。話のネタになるということでは見てもいいかと...
↓ビデオです
↓これらを見たら...
ポセイドン・アドベンチャー コレクターズ・エディション (初回限定生産)
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- メディア: DVD
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