ケータイ刑事銭形海5話[改訂版] [ケータイ刑事]
MBSでの放送に合わせて記している銭形海「[改訂版]」。今回の物語は第5話「本家VS元祖、女将の戦い! ~フグ毒殺人事件」です。今回は、佐々木監督夫妻が出演しているという所がポイントでした。滝本さんもすっかり常連さんですし、個性の強いキャラばかり演じている中原翔子さんは、実にしぶとい役を演じていましたし、浅野麻衣子さんは「舞・5話」以来の「ケータイ刑事」出演ということになりました。
また、海ちゃんは海ちゃんで、「教えて!泪先生」を再現してくれたのをはじめ、表情豊かに百面相を見せてくれるというサービスぶりで、楽しませてくれました。ただ、トリックは力業に頼ったところがありましたけど...
それでは長文&今更ながらのネタバレありで本編に行きます。尚、BS-iの本放送時に記した長文&ネタバレ編はここをクリックして下さい。
警視庁、鏡を前におめかしをしている高村さん。「パーフェクト」と言って準備万端整い、気合いが入っている。そんなところに海ちゃんが姿を現して「高村さん、おじいちゃまからメロンの差し入れです」と言って箱を持って笑顔で部屋に入ってくる。これを聴いた高村さんは嬉しそうな表情をする。高村さんがめかし込んでいるのを目にした海ちゃんは「あれっ?デートですか?」と尋ねると「イエス。高級フグの食事券が当たってね、これからレディをエスコート。メロンは明日食べよう」と高村さん。海ちゃんは前半部分を聴いて「レディーをエスコート。ひょっとして、私?」と言ってそれは自分のことだと思って笑顔を浮かべる。そんな所に高村さんの携帯にメールが届いた。(「バーボン刑事のテーマ」が着メロになっていた。→やっぱりこの曲、必ず出てきます。)携帯を開いてメールを読む高村さん。「フグが嫌いなことを忘れていました。今日はキャンセルでお願いします」すると「オー・ノー」とショックの高村さん。すると海ちゃんはメロンの箱をテーブルに置くと、元気よく右手を挙げて「はい!」そして「私、フグ大好き。つきあってあげますよ」と自ら立候補する。しかし高村さんは「ノー!、フグはレディと食べるのが主義だよ」と言って断った。すると海ちゃんは「うぇ~ん、酷~い。レディだし、相棒なのに...」と、泪ちゃんの得意技を出した。しかし高村さん。「嘘泣き?嘘泣きダメよ。君の従姉妹のせいで、もう免疫できているんだから」と、その手は喰わなかった。(いつしか泪ちゃんの必殺技を克服しました。でも、こうなると、泪ちゃんの方も負けていないでしょうから、再度、泪vs高村を見たい所です。)すると海ちゃんはストレートに「高村さん、フグ、連れてってくださいよ」と言うと口を膨らませた。(これは零ちゃんがやっていました。)しかし「泣き真似の次はフグ真似かい?」と高村さんには通用せず、溜息をつく高村さん。
高村さんは「OK、フグを見事に表現できたら連れてってあげよう」と言った。海ちゃんは「本当ですか」高村さんは「はいよ」と言うと指をならした。で、海ちゃんはフグ真似で頬を膨らませる。しかし高村さんは「違う、フグを全然分かっていないじゃないか」とダメ出しをする。そして「フグは外敵から身を守るために体をブワーっと膨らませるんだよ。遊びじゃないんだよ。サバイバルなんだ」と厳しいことを言う。するとそれを理解して「はい」と言って拳を握る海ちゃん。そして気合いを入れて頬を膨らませる。しかし高村さんは厳しく「もっと威嚇!」と指導(?)する。海ちゃんは色々とフグ真似をして、頬の横に両手を当ててエラのようにパタパタとする。しかし高村さんは「違う!こうだ!」と言って、怖い顔でフグ真似をした。で、ここぞとばかりに海ちゃんをしごく高村さんでした。
あるフグ料理店にやってきた高村さんと海ちゃん。「こんにちは」と高村さんが言うと、女将が出てきて「いらっしゃいませ」と出迎えた。が、一瞬の静寂。女将は「驚かせちゃいました?さっきまでテレビの撮影でしたの。これ、テレビ用のメイクですのよ」と説明する。高村さんは「宝塚でもいけます」とヨイショを口にする。「まあ、お上手ですこと」と返す女将、そして一同は笑うが、海ちゃんは大まじめに「いえ、上手くないです」とぼけなのか素なのか、修行の足りない海ちゃんでした。
改めて挨拶をする女将。「鉄砲フグ本家、第11代目女将・貝原浜子(かいばら・はまこ)でございます」と挨拶すると、後ろにいた板長が「板長の貝原元也(かいばら・もとや)です」と挨拶をする。(→某グルメ漫画のあの人物を意識していますね。この苗字は...)すると高村さんが「実は、お宅の食事券貰ったものですからね...」と言って食事券を出して女将に渡した。女将はそれを手にすると「元祖鉄砲フグ 無料食事券」と確認すると「これ、お向かいの三流店がばらまいている食事券です」と言って突き返した。そして「うちは鉄砲フグ本家。本家です」と強調して説明した。高村さんは帰された食事券を確認すると「あっ、本当だ。元祖鉄砲フグって書いてある」と確認し、海ちゃんは「本家と元祖?お向かい同士でフグ屋を?」と尋ねた。すると女将は「はい、鉄砲フグ本家は元禄3年(=1690年)創業で、古くは8代将軍吉宗公が足繁くお通いになられた、老舗中の老舗にございます」と自慢げに説明した。そして脇に飾られている「元祖鉄砲フグさん江~ 八代将軍徳川吉宗」という葵の御紋が入った色紙を自慢げに指し示した。それを見た高村さんは「わぉ~!これ、歴史的なお宝?」と言って感激し、女将は「はい」と自慢げに返した。が、海ちゃんは呆れたという表情で「江戸時代にサインペンはありませんよ」と冷静にその色紙がインチキであることを口にした。そして「さあ。もう行きましょう」とと高村さんに言う。高村さんも「そうだね」と海ちゃんに返すと、「じゃあ我々は元祖の方へ、失礼」と女将に告げた。すると女将は「よく、フグの毒が当たるという噂がございます。お覚悟なさった方がようございますよ」と言った。高村さんは「毒に当たると大変じゃないですか...冗談ばっかり」と言い残し、海ちゃんと共に元祖の方に向かった。
元祖鉄砲フグにやってきた海ちゃんと高村さん。看板(「元禄二年創業」と記されている。)を見て「元祖鉄砲フグ、ここだ」とお店を確認した高村さん。が、海ちゃんが「うわっ、高村さん。大変です」と言って店に張ってある張り紙を見つける。「本日、テレビ撮影のため休業します」と書いてあって「嘘だろう?」と高村さん。そんな所に、テレビ撮影でやってきていた女性レポーターが店の中から出てきた。そして「さっきから全然イケメンがいないじゃない。どうやってあ~ん、やれっていうの?イケメンじゃないとあ~んは成立しないのよ~」とカメラマン兼ディレクターに不満を言っていた。そんな中、海ちゃんはレポーターが落とした紙(赤坂ローカルTVの「どっちの厨房でショー 本家VS元祖 女将対決」ON AIRは8/13 28:00~28:30と書いてある。尚、この物語の本放送は2008/8/4でした。→「28」を使いたいのは分かるが、それならば8/28の28:00とすれば良かったのに...)を拾うと、高村さんの側に行き、「テレビ撮影って「どっちの厨房でショー」みたいですね。本家VS元祖、女将対決。さっきの本家と料理対決するみたいですね」と状況を把握する。一方、高村さんはレポーターを見て「キャッシー若村(きゃっしー・わかむら)だよ。テレビで見るより可愛い~」と鼻の下を伸ばしていた。海ちゃんも笑顔を浮かべていた。
するとキャッシー若村が高村さんに気づき、側に寄ってくると「あら~、いるじゃない、草刈正雄似のイケメンが」と言って笑顔を見せる。高村さんも「僕、よく言われる」と返し、飛び跳ねて嬉しいという気持ちを表しいた。するとカメラマン兼ディレクターが「ちょうど、イケメンがいてくれて助かりました」と言い、番組特製タオル(キャッシー若村のサイン入り)をあげるからと言って出演依頼をする。高村さんはそれを貰うと「ええ、キャッシーのためならひと肌脱ぎますよ」と快諾した。隣にいる海ちゃんはちょっと不満げな表情をしていた。
海ちゃんと高村さんは撮影準備が行われている客室へ。(結局、海ちゃんも出演することになりました。)で、キャッシーが高村さんの隣に座ると、「本番いきましょう」となる。これに海ちゃんは「本番?」と声を出す。そして高村さんに「いきなりで大丈夫ですか?」と声を掛ける。これに高村さんは「大丈夫大丈夫、キャッシーさんのあ~んを食べるだけだ」と言って笑っていたが、手を伸ばしたお茶が入った湯飲みを持つ手がガタガタと震えていて、中のお茶をこぼしまくっていた。それを見た海ちゃんは「あららら...もうガチガチじゃないですか」と落ち着いていて周りを見る余裕があった。これに高村さんは「武者震いだ」と言っていた。
カメラマンはそれに気づき、ADに「早く拭け」と指示を出し、ADが腰のベルトに挟んでいる手ぬぐいで高村さんがこぼしたお茶を拭こうとする。が「ちょっと!それ本家の手ぬぐいじゃないか。汚らわしい」と口を挟んだのは、元祖鉄砲フグの第十一代目女将の桜沢恵美(さくらざわ・えみ)だった。ディレクターは「ごもっともです」と低姿勢で女将に言うと、高村さんの目の前に置いてあるキャッシー若村のサイン入りタオルを取って「これで拭け」とADに指示を出した。で、そのタオルを使ってお茶を拭くAD。高村さんは「オー・マイ・ガー」と言っていた。
本番の撮影が始まった。(内容的には「食いしん坊万歳!」のようになるために、高村さんよりも五代さんの方が良かったように感じる所です。そういえば五代さんは「愛・11話」で再現していましたね。)撮影中を現す「REC」という文字が出て、カメラが撮影している画面となり、キャッシーがレポートを始める。で、「頂く前の恒例のお毒味タイム!」と言ってみんなは揃って右手を突き上げる。が、海ちゃんだけがワンテンポ遅れて、みんなが突き上げたのを見てから右手を突き上げていた。そしてキャッシー若村が割り箸を割ってフグ刺しを一切れ掴み、タレを付けると、向かって右にいた板前さん(佐々木監督です)に「あ~ん」と言って食べさせようとする。が「イケメンじゃないからあげない」と言ってそっぽを向き(それを見たカメラマンとADは大笑いをしていた。→笑い声もその場で作って収録しているのですね。)、反対側にいた高村さんに向かって「こっちのイケメンに、あ~ん」と言い、高村さんも「あ~ん」と言って応え、キャッシーが高村さんに食べさせた。高村さんは「あ~、デリシャス!」と満足げだった。するとキャッシーが「キャッシーにもあ~ん」とおねだり。高村さんはフグ刺しをキャッシーに「あ~ん」をして食べさせる。キャッシーは「ん~ん、美味しい」と大満足。で「お毒味終了」と言い、更に海ちゃんに向かって「さあ、お嬢さんも食べてね」と言う。すると海ちゃんは元気よく「はい、いただきま~す」と答えると、笑顔で割り箸を割り、フグ刺しを掴み、タレを付けると口に運んだ。で、「美味しい!」と笑顔を見せる。(この時、撮影カメラは海ちゃんのアップになっていた。)
その時、キャッシー若村が突然苦しみだし、その場を少し歩くと倒れ、直ぐに動かなくなってしまった。海ちゃんはキャッシーの心臓に耳を当てると「亡くなってます」と告げた。(あの~、心臓の鼓動を確かめるのも良いですが、脈とか息も調べないと、と思うのですけど...)これに板前やカメラマン、ADは驚いて震え出す。高村さんは「フグ毒?当たり?」と口にしていた。
そこに「警視庁から入電中」と、事件を知らせる入電が入る。「港区赤坂の元祖鉄砲フグで変死体事件発生。死亡したのはグルメ・レポーターのキャッシー若村。直ちに捜査を開始せよ」
捜査を開始した海ちゃんと高村さん。高村さんは「本家の女将が言った通りになった」ともらし、「やっぱりフグ毒なんでしょうか?」と海ちゃん。高村さんは「フグ毒以外に何がある」と、これは完全にフグ毒中毒と決めつけるが、海ちゃんは「おかしいですよ。同じフグを食べた私と高村さんはどうしてなんともないんですか?」と疑問を口にする。これに高村さんは「僕、よく噛んだもん」と呆けるが、海ちゃんは「よく噛んだぐらいでフグの毒は消えませんよ」と、真面目でした。で、いつものように訳が分からなくなる高村さん。
そんな所に逆立ちをした柴田さんが現れて「くどのもき」と口にする。「何言ってるの?」と反応する高村さんに「胆の毒、っと言ってます」と海ちゃん。また、柴田さんは逆立ちを止めて普通に立つと「報告します」と言って報告を始める。「遺体の血液からトラフグの胆に含まれる猛毒・テトロドトキシンが検出されました」と告げた。これに海ちゃんは「胆?」と首をかしげていた。高村さんは「僕たちが食べたのは白身の薄造りだけだよ」と言うが、柴田さんは「はい、知ってます」と返し、「ちなみにこの大皿からは毒は検出されませんでした」と続ける。すると高村さんは「じゃあ、いつフグの胆を?」柴田さんは説明を始める。「テトロドトキシンの症状が現れるのは服毒してから10分から20分後です」と語る。それは撮影が始まる前ということで、海ちゃんは「その時間ぐらいからずっとキャッシーさんを見ていましたけど、フグ胆どころか、お茶も口にしていませんよ」と言う。高村さんは「変だな。食べた大皿のフグ刺しには毒は入ってなかった。これ、毒は入ってないんだよ。食べようと思ったら食べれる」と言い「でも、キャッシーさんは毒で死んだんだ」と続ける。柴田さんは「キャッシーさんが食べた一枚だけ毒が付いていたとか...」と言うが、海ちゃんは「それも無理ですよ。高村さんがキャッシーさんに食べさせるお刺身を前もって予測することは出来ないですから」と柴田さんの意見を否定する。高村さんは「これは単なる事故じゃないね」と言うと「何者かが故意に、キャッシーさんに毒性のフグ胆を食べさせた」と結論を出す。が、高村さんは「これ、食べようと思ったら食べれる」と言って箸を延ばそうとする。が「ダメです」と海ちゃんが制した。
海ちゃんと高村さんは元祖鉄砲フグの女将に話を聞くことにした。女将は「あの女の陰謀よ。本家の女将が仕組んだに違いないわねぇ」と証言し、本家の女将は何だって張り合ってくると言う。で、女将は「うちが水戸のご老公のサインを飾ったら、向こうは八代将軍のサインを飾ったり。こっちが副将軍だから、向こうは将軍にして勝ったつもりでいるのよ」と語る。これを聞いた高村さんはその言葉に驚いて立ち上がり、壁に飾ってあるご老公のサイン(「副将軍 水戸光圀 1699.11.29」と記されてある。)の方に寄っていき、「これ、黄門様のサインですか」と感激する。が、海ちゃんは「本物の黄門様は西暦は使わないと思いますよ」と、真面目にしっかりとインチキを見抜いていた。
海ちゃんは「実際、どっちの店が古いんですか?」と女将に尋ねる。女将は自慢げに「勿論、うちよ。元禄2年創業なんだから」と答える。海ちゃんは「確か、本家は元禄3年だから、1年早いんですね」と言うと「はい」と女将。→1689年/1690年なので、320年近くになるが、これだけ歴史があれば1年の差なんて、もはや無いも同じだと思うんですが...
その時、元祖鉄砲フグの店先から「殺人フグの店に告ぐ。直ちに廃業せよ」というシュプレヒ・コールが届いてきた。それは本家の女将と板長であり、元祖の女将は「いい加減にしてよ」と対峙する。(海ちゃんと高村さんも元祖の女将の後ろに立っている。)本家の女将は「キャッシーさんもお気の毒ね。こんな三流店でフグなんか食べるから、毒に当たって...」と口撃する。これに「あ~、上等だよ」と受けて立つ元祖の女将。(二人の間には火花が...)そこに高村さんが「まあ二人とも落ち着いて」と割って入り、元祖の女将に中に入るように言う。すると元祖の女将は「絶対この女の陰謀よ」と吐き捨てると店の中に戻って行った。
海ちゃんは本家の女将に尋ねる。「何故、フグ中毒だと?」本家の女将は「えっ?」と反応する。海ちゃんは「まだ死因は発表していませんよ」と言い、高村さんが「死因をフグ中毒と知っているのは、我々警察と真犯人だけです。残念ながらあなたは警察の人間じゃない」と続ける。これに本家の女将は「こんな三流フグ店で人が死ねば、フグ毒に当たったと誰もが思うんじゃないかしら」と返した。海ちゃんは「元祖さんのフグ刺しに毒はありませんでした。それ以前に食べたフグが原因だと思われます。その前にキャッシーさんが食べたのは、本家さんのフグだけです」とストレートに言う。すると「あら、まるで犯人扱いね」と本家の女将は海ちゃんに食いつく。高村さんが「お宅ではフグの胆を出されました?」と尋ねると、板長が「フグ刺しのタレに胆を使いました」と答えた。すると高村さんは「胆を使ったことを認めましたね」と言って手錠を手にして逮捕しようとする。が、海ちゃんが「養殖のフグの胆なら毒はありませんよ」と待ったを掛ける。高村さんは「えっ?そうなの?」と知らなかった。すると女将が「宅では、お客様が安心してフグの胆をお召し上がり頂けますよう、最高の養殖業者と契約しております」と語るが「でも現にキャッシーさんはフグの毒で亡くなった訳だから...」と食い下がる。すると女将は「これだから素人は嫌ね」と言い、キャッシーが本家でフグを食べたのは朝の11時だと語り、亡くなった時間を確かめる。(昼の1時過ぎと答える海ちゃん)亡くなる前に中毒症状や痙攣があったかを尋ねる。(全くなく、突然亡くなったと高村さんが答える。)すると「食べて2時間後に突然効くフグの毒があったら新種よ」と語り、海ちゃんの顔のそばで「警察って怖いわね。無実の人間を犯人扱いするなんて」と嫌みたっぷりに言いたい放題語った。
警視庁に戻った海ちゃんと高村さん。キャッシーが亡くなった時に一緒にいたカメラマン兼ディレクターとADの2人がやってきた。海ちゃんは「捜査協力、よろしくお願いします」と頼むと「キャッシーさんのためにも、何でも協力しますよ」と協力を快諾する。ADはタオルを高村さんに投げて返し、ちゃんと洗っておいたと言うか、受け取ったタオルを見た高村さんはキャッシーのサインがにじんでいて認識できなくなっていたのを見ると「何だこれ...」とぼやいていた。
海ちゃんが「早速ですが...」と言うが、ディレクターは分かっていて「鉄砲フグ本家の取材VTRですね」と言って、用意していた。で、鉄砲フグ本家での取材VTRを見る海ちゃんたち。まずは山菜のおひたしを食べているシーンが流れる。女将の解説が入り、それから山菜料理を食べるキャッシー。続いてフグの薄造りを、胆を使ったタレを付けて食べる。で「美味しい~」とキャッシー。それを見た高村さんはリモコンで停止させると「しびれどころか滑舌が良くなってるよ」ともらし「この時、毒を盛られたんじゃないということか」と口にする。が、海ちゃんは「あれっ?」と疑問を感じた。で、「今のキャッシーさん、あ~ん、やりませんでしたよね。どうしてですか?お約束のはずですよね」と尋ねる。これに高村さんが「あれは僕みたいなイケメン相手にやることだから...」と言うが、海ちゃんは顔を背けてしまう。するとディレクターが「実はやったんですけどね」と言った。今見たのは2回目のOKテイクであり、1回目の時にやったが、ちょっとあってNGになったと語る。で、今度は1回目のVTRの再生を始めた。
キャッシーが山菜のおひたしを箸で摘んでいて、隣にいる板長に「あ~ん」をやろうとするが、女将がそれを突き飛ばして止めさせたのだった。これに「何なの急に」と文句を言うキャッシー。女将は「申し訳ありません」と誤り「つい、ジェラシーで...」と言い訳をする。ディレクターは「ここは大目に見て、あ~んをやらせて貰えませんかね」と頼むが「でも、主人にああいうはしたない真似は...」と言って拒否する女将だった。で、ディレクターは諦めて、ADにテーブルに飛び散った山菜を服用に指示をする。で、ADは腰に下げていた黄色いタオルで飛び散った山菜を拭いた。
それを見た海ちゃんは立ち上がると「あの拭いたタオルはどうしました?」と尋ねる。するとADが「本家の女将さんがみっちの高級手ぬぐいと取り替えてくれたんですよ」と言ってその手ぬぐいを見せた。(「鉄砲フグ本家」と入っている手ぬぐいです。)すると高村さんも立ち上がって「そうか、タオルだ」と口にした。で、海ちゃんはこれに大きく頷いた。
鉄砲フグ本家に再びやってきた海ちゃんと高村さん。板場にやってきたが、海ちゃんは何かを燃やした臭いを感じ取り、「遅かったか...」と高村さん。するとそこに女将がやってきて「あら。まだ何かご用ですか?」と尋ねた。海ちゃんは「何を燃やしたんですか?」と問うが、女将は笑みを浮かべると「いいものよ。教えてあげられないのが残念だけど...」と言いながら海ちゃんの側にやってくる。そして海ちゃんの顔の側で「捜査令状を持ってきたら教えてあげてもいいわよ」と挑発的に言い、笑いながら消えていった。これに何もすることが出来ない海ちゃんは考えるだけとなり、「寄せる、悪のさざ波」(ここでAパート終了。経過時間は17分半強でした。Bパートは8分弱になります。)
警視庁に戻った高村さんは「タオルに気づくのがもう少し早ければ...」と後手に回ったことを悔やんでいた。(が、ターンをして指を鳴らしながら言っていた。)そこに海ちゃんがおじいちゃまからの差し入れのメロンを手にして(ここでは箱から出したメロンをそのまま手にしていた。)やってくると「高村さん、焦ってはダメです。これを食べて一度クールダウンしましょう」と笑顔で言う。高村さんも「ナイス・アイデア」と言って同意した。
カットされたメロンを並んで座って食べている海ちゃんと高村さん。「美味しい!」と幸せそうな笑顔を見せる海ちゃん。一方、高村さんは「僕がロスにいた時、スージーというガール・フレンドがいて...」と語り出す。(「泪・2nd.6話」では、ロス時代にルーシーという彼女がいた、と話していたので、スージーは雷ちゃんと別れた後のロス時代の話ですよね。)で、「僕が生ハム食べたい」と言ったら必ずメロンの上に乗せてくれた、と語る。「高村さん、生ハム、お好きなんですか?」と普通に返す海ちゃん。「大好きだよ」と答える高村さんは「でも、何故、必ずメロンなんだろうね?」と疑問を口にする。すると海ちゃんが「それは高村さんの健康を気遣ってですよ」と語り、生ハムは塩分が強く、メロンでその塩分を相殺させていた、と説明する海ちゃん。そこに柴田さんが姿を現し、「相殺とは…」と言って、「相殺」の意味を語り、それが終わると胸ポケットからフォークを手に持ち、「いただきます」と言って海ちゃんのメロンを一切れ奪って口に運ぶと、黙って出て行った。(海ちゃんは「ああっ」と口にしただけで、「返せ」とか「窃盗ですよ」などを口にはしなかった。)
柴田さんがいなくなると、海ちゃんは「スージーさんはメロンに含まれるカリウムで、生ハムの塩分を相殺させて、高村さんが塩分を取りすぎないようにしてくれていたんですよ」と改めて言う。すると高村さんはしんみりとなり「知らなかった...」と漏らし、スージーのことを思い出して「会いたい...」と口にしていた。一方、海ちゃんは何かに気づいたようで、立ち上がると「相殺、相殺...」と呟きながら考え始めた。そして閃くと、笑顔になって「そうか、相殺か」と言い、高村さんの方を見ると「流石は高村さん」から「謎は解けたよ、ワトソンくん」
鉄砲フグ本家のある一室。ホワイトボードが用意されている所に、高村さんが女将を連れてくるが、女将は「いい加減にしてよ、名誉毀損と営業妨害で訴えてやる」と言って抵抗する。高村さんは「ちょっとだけおつきあいを」と言って何とか女将を座らせる。すると白衣を着てメガネを掛けた海ちゃんが入ってきて、「ゴホン」と咳払いをしてからホワイトボードの前に立つ。そして「今日はみんなで楽しく、化学の勉強をしましょう!」と言う。(テロップこそ出ないが、これは完全に「教えて!泪先生」の再現となる「教えて!海先生」ですね。)これに女将は立ち上がると「ふざけないでよ」と海ちゃんを睨んで怒る。高村さんが「まあ、そう言わずに」と言って女将を宥めて座らせると「では、銭形教授」と言う。(ここは「雷・1st.1話」で岡野さんが言った台詞の再現です。)
それを受けて「はい」と海ちゃん。そして「では今日は、体内で薬物同志が引き起こす相殺現象についてお勉強しましょう」と言って「海先生」のコーナーが始まる。ホワイトボードにトリカブトのイラスト(下に毒の名前:アコニチンと「画・銭形海」と書かれている。)とフグのイラスト(下に毒の名前:テトロドトキシンと「画・銭形海」と書かれている。)に張ると、イルカの指し棒を使って説明を始める。トリカブトに含まれるアコニチンが先に体内にある状態で、フグ毒のテトロドトキシンが体内に入ると、(トリカブトとフグのボクシング・スタイルのイラストを新たに張り)互いの毒がぶつかり合い、毒成分を消してしまう。それを「相殺現象」と言う。その間、毒は人体に影響を及ぼさないが、量の多い方がいつか勝つと、その時ようやく本来の有毒成分が働き、摂取した人は死に至る。その時間は毒の量で調整が可能、と説明する。これを聴いた女将は「だから何?」とそんなことは知っているという素振りで激しい剣幕で海ちゃんを睨む。すると海ちゃんは「結論から言います。キャッシーさんを殺したのは、あなたです」と言う。これに女将は海ちゃんを睨みつけて「しつこい子ね、その根拠は?」と問う。海ちゃんは「あなたが山菜のおひたしと言ってキャッシーに食べさせたものは、実はトリカブトの葉のおひたしでした」と語る。「そして、その毒のある胆をタレに使って、キャッシーさんにフグ刺しを食べさせた。こうやってほぼ同時にトリカブトの毒とフグの毒をキャッシーに食べさせました。毒の相殺現象を利用して2時間後、元祖鉄砲フグでキャッシーさんを中毒死させるために」と説明する。それを聴いた女将は笑いだすと「面白いお話。でも全部あなたの想像でしょう」と言い捨てる。
海ちゃんは女将の側にやってくるとメガネを外し、女将の耳元で「あなたは一つ、ミスをしました」と告げた。(顔の側で何度か言われたことをしっかりと返す海ちゃんです。)「ミス?」と女将が返すと、キャッシーのも持ちネタ「あ~ん」を知らない女将は、あの時板長(=旦那)がトリカブトを食べてしまうと勘違いして箸を払いのけた、と指摘する。これに「夫にあんなはしたない真似、させられないわ。あれは単なるジェラシーよ」と突っぱねる女将。そして立ち上がると「だいたい、トリカブトが何処にあるっていうの。この店中、捜してみなさいよ。トリカブトどころか、鳥もカブトムシも見つからないんだからね」と激しい口調で言い、勝ち誇ったように笑い出した。
そこに三味線の音が響いてくる。白波が岩に砕け散ると、夜の闇に包まれる女将。「大波小波かき分けて。…」海ちゃんの口上が始まり「私の錨で沈みなさい!」と結ぶと「神奈川沖浪裏」の大波がうねり、赤い錨が飛ぶ。赤い錨が畳に突き刺さると、錨に繋がった赤い鎖が女将を拘束していた。海ちゃんが錨を手元に引くと、大回転してその場に倒れる女将。が、海ちゃんを睨みつけるて「何すんのよ」と激しく剣幕のまま。海ちゃんはADが履いていたズボンを手にしていて、これを示し、ADはいつもタオルをベルトに指して仕事をしていて、そのタオルを指していた部分からトリカブトの毒であるアコニチンが検出された、と語り、それはテーブルを拭いた時に付いたものだと指摘する。が、女将は「そんなの言い掛かりよ」と、またも突っぱねた。
そこに「浜子!」と叫んで旦那の板長がやってきて「もういい。店のためにやったんだよな。ありがとう」と罪を認めるように言う。が、女将は「冗談じゃないわよ。負けないわよ。本家だろうと元祖だろうと関係ないの」と旦那に言い、高村さんや海ちゃんの方を向くと「私は負けるのが大嫌い。例えそれが警察だってね」とあくまでも強気で犯行を認めなかった。(実に気の強い女性ですが、ここまで白を切った真犯人というのもいなかったですね。中原翔子さんの貫禄勝ち所です。)高村さんは手錠を手にして女将に手錠を掛けて逮捕すると連行していった。(連行される時も海ちゃんを睨みつけていた女将でした。)
事件解決後、海沿いの公園で高村さんが釣り竿を手に釣りをしている。そこに自転車に乗った海ちゃんがやってくる。自転車を停めて高村さんの所にやってきた海ちゃんが「高村さん」と声を掛ける。高村さんは海ちゃんに気づくと「鉄砲フグ本家の裏庭からアコニチンが検出されてね、ようやく貝原浜子も全面自供し始めたよ」と告げる。海ちゃんは「しぶとい人でしたねぇ~」と素直な感想を口にする。高村さんも「そうだな」と返しながら釣り竿を操っていた。海ちゃんは海を見ながら「何釣ってるんですか?」と尋ねる。これに「フグだよ、フグ。君に本物のフグの膨らみを教えてやろうと思ってさ...」と答える高村さん。海ちゃんは「お気持ちはありがたいんですけど、別にフグ真似を極めるつもりは...」と返す。そんな時、高村さんの釣り竿に当りがあって「あっ、来た!」と高村さん。フグがかかったと思った高村さんは必死になって釣り上げようとするが手に負えず、「ちょっと手伝って、手伝ってくれよぅ」とヘルプを海ちゃんに求める。が、海ちゃんは「嫌ですよ~」と言うと高村さんから離れていき、少し離れた所で振り返ると頬を膨らませ、更に手を頬に当ててフグ真似をしていました。
次回・第6話の物語(「ケータイ刑事」シリーズ通算150話になります。)は「生きていた恐竜!? ~未確認生物殺人事件」です。「U.M.A.」、未確認生物ということでまたまたとんでもない物語になります。しかも場所は世田谷区の下北沢湖ということで、次元の歪みは世田谷区に移って進行中となります。出てくるのは「二八安土竜(ふたばあんどりゅう)」という未確認生物です。また、「U.M.A.」を「うま(馬)」と読む高村さんだが、ここで「海・2nd.」に五代さんが復帰することを予感させるネタが出てきます。また、ゲストは「零・1st.9話」以来となる岡本信人さん。ということで、次々とお馴染みのゲストが登場してきます。
鑑識メモ。元祖鉄砲フグの一室にいる柴田さん。障子が開くと「どうも、柴田です」という挨拶から入り、「今回のキーポイントはフグでしたが...」と言うと「鰒(フグ)」と書かれたフリップを見せて「こちら「ふぐ」と読みます」と語ると次のフリップ「河豚」を見せて「これも「ふぐ」と読むんですね」と言う。この状態で「河のブタ、ブタのようにプクプクして膨れた魚なので、「河豚」と名付けられたんでしょうね」と言うとフリップを降ろす。そして「今回の海ちゃんはフグの物まねをしていましたが、私は豚の物まねをしたいと思います」と口にする。そして「不満を言う豚」と言って「ブー」と言おうとするが、障子を閉められてしまい、「早いよ...」と呟いていました。→束志さんのこういう物まねネタは「雷」の時から寒いということで、相手にしてくれないということですね。
今回の物語は、ギャグに走らず、適度なバランスを保っていたということで、安定感のある物語となっていました。そんな中、頑なに犯行を否定する犯人というのは実に珍しく、本当に幅が広がりました。こういう計算深く、自尊心の高い犯人というのは、ある意味ではリアルであって、これも「シリアル路線」を掲げている「銭形海」らしい所でした。ただ、もう一段、強烈な証拠を海ちゃんの口から突きつけて貰いたかった所もありました。
BS-iの本放送では、放送2月目に入ったと言うことで、海ちゃんCMは初登場となる「おさいふケータイ編」の1本になったのだが、MBSの放送では当然、これはありませんでした。(「鑑識メモ」の後の着ボイスDLのお知らせもカットです。→前回、2フレームほど入ったが、今回はしっかりと処理していて、1フレームも入っていませんでした。)
↓泪vs高村をたっぷりと堪能しましょう
↓今回はこれです。
フグはなぜ毒をもつのか―海洋生物の不思議 (NHKブックス)
- 作者: 野口 玉雄
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 1996/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
図解 猛毒動物マニュアル―サソリ、毒グモからフグ、コブラまで
- 作者:
- 出版社/メーカー: 同文書院
- 発売日: 1996/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
図解 猛毒植物マニュアル―トリカブト、ハシリドコロからケシ、猛毒キノコまで
- 作者: 和田 宏
- 出版社/メーカー: 同文書院
- 発売日: 1998/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
↓副将軍・光圀関係
↓八代将軍・吉宗関係
徳川吉宗―江戸時代中期 (小学館版学習まんが―少年少女人物日本の歴史)
- 作者: 小井土 繁
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1987/01
- メディア: 単行本
↓参考まで
- 作者: 海沼 勝
- 出版社/メーカー: 柴田書店
- 発売日: 1986/06
- メディア: 単行本
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