ANDY WILLIAMS『ANDY WILLIAMS' GREATEST HITS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1970年にリリースされたベスト盤である。長い芸能活動を続けている彼であるが、御年80を越えた現在でも現役として活躍しているのは嬉しい所である。本ベスト盤は、現在では彼のシンガーとしてのキャリアにおいては1/4という早い時期のヒット曲を集めたものということになり、多数のベスト盤をリリースしている彼の曲をたっぷりと楽しむには役不足では?と感じる方もいるでしょう。が、本ベスト盤は映画主題歌を中心にした選曲となっているということで、テーマがはっきりしているだけに、逆に実に接しやすい構成になっていると言うことが出来る。特に、映画音楽がお好きな方にとったら、涙がちょちょぎれるような選曲であり、「往年の名画主題歌集」というオムニバス・アルバムというように感じられるでしょう。
収録曲は以下の全11曲である。『Born Free』『Days Of Wine And Roses』『Moon River』『Dear Heart』『Hawaiian Wedding Song』『More』『Almost There』『Charade』『Happy Heart』『Can't Get Used To Losing You』『May Each Day』。
映画ファンであればお馴染みの曲が続くということになるが、これが一個人のベスト盤であって、オムニバス盤でない所がA. WILLIAMSの凄い所である。彼と言えば、筆者に取ったら『Moon River』である(あちらだという方もいるでしょうが...)が、スタンダード・ナンバーとして現在でも愛され続けている名曲がたっぷりと聴くことが出来るというのはベスト盤ならではのことであるが、それが映画主題歌という比較的絞り込まれたジャンルにおいて実現しているのは、改めて彼の存在の大きさを感じる所である。
本ベスト盤は、彼のボーカルを堪能するには不十分であるが、往年の名画を見て、そこから主題歌を聴いていくという方には持ってこいであり、そこからA. WILLIAMSを知っていこうとするにはピッタリである。(彼の入門用にはベストである。)また、映画ファンであっても、一個人のベスト盤が映画音楽の名曲集になっているということで、手元に置いておきたいところである。
尚、彼のボーカルをたっぷりと堪能したいのであれば、数多くのベスト盤がリリースされているので、そちらを聴くことにして、映画音楽に接しようという場合に本ベスト盤を、というのがよろしいかと...
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