BILLY JOEL『TURNSTILES』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1976年に発表された彼の4th.アルバムである。大ヒットした「THE STRANGER」の1作前のアルバムということで、発表当時は大きなヒットにならなかったが、後に再評価されることになったアルバムである。(発表当時のチャート成績は、最高位122位に留まり、その前の2作と比べるとセールスは散々という状況だった。→の地に再評価されて、トータルとしてはそれなりのセールスを記録することになった。)また、原題よりも邦題を記しておいた方が分かりやすいと思えるので、それを記しておく。本アルバムの邦題は「ニューヨーク物語」である。
収録曲は以下の全8曲である。『Say Goodbye To Hollywood』『Summer, Highland Falls』『All You Wanna Do Is Dance』『New York State Of Mind』『James』『Prelude/Angry Young Man』『I've Loved These Days』『Miami 2017 (Seen The Lights Go Out On Broadway)』。
この中からは『New York State Of Mind』がシングル・カットされたが、Billboardのチャートにランクインすることはなく。当時は全くヒットにはならなかった。
本アルバムからのお薦め曲は、言うまでもなく『New York State Of Mind』である。発売当時はシングル・カットまでされたのに大きなヒットにならなかったが、次作「THE STRANGER」の大ヒット以降、再評価されて、今では彼の代表的なピアノ曲ということになったが、良い曲はやはり良いものです。また、やはり後にライヴ・バージョンでシングル・カットされた(ライヴ盤のリリースの後)『Say Goodbye To Hollywood』のスタジオ・バージョンは本アルバムである。(『Miami 2017 (Seen The Lights Go Out On Broadway)』もしかりである。)そして『Summer, Highland Falls』『Prelude/Angry Young Man』と、お馴染みの曲がたっぷりと聴くことが出来る。(曲名を挙げたものをお薦め曲と言うことにしておきます。)
現在では、BILLYのお馴染みの曲がたっぷりと収録されているということで、本アルバムがヒットしなかったのは謎と考えるのが素直な所であるが、それは全米No.1アルバムとなった次のアルバム「THE STRANGER」によって本アルバムが再評価されることになったためである。大ヒット・アルバムが生まれたら、それ以前のアルバムが再評価されるというのは珍しいことではないが、本アルバムのように、複数の収録曲がお馴染みの曲になってしまうというのは珍しい。それを考えたら、大ヒット・アルバムが生まれる前から、既に高く評価されるだけの内容を持ったアルバムが発表されていたということになり、改めてBILLYの素晴らしさを感じることになる。
BILLYを聴くのであれば、しっかりと聴いておきたい、いや、聴いておかなければならないアルバムである。
コメント 0