TwellV・神宮前名画座「WUTHERING HEIGHTS」 [映画(洋画)]
今週の神宮前名画座は、1939年のアメリカ映画「嵐が丘」でした。言うまでもなく、E・ブロンテの原作小説の映画化作品であり、後に何度も映画化されている作品である。(舞台は他の場所に置き換えているというものが多いですが...)1939年製作の本作は、最初の映画化作品である。この後、1953年のメキシコ、1970年の米英合作、1986年のフランス、1988年の日本、1992年のイギリス作品が存在しているが、本作を含めた6作の中で最も内容のあるのは本作であり、後の作品群は本作に及びもしない。(原作に最も忠実という訳では無いですが...→原作に忠実なのは1992年のイギリス作品である。)
作品データを記しておくと、時間は103分、白黒作品である。原作はエミリー・ブロンテ、監督はウィリアム・ワイラー、脚本はベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーの2人、撮影はグレッグ・トーランド、音楽はアルフレッド・ニューマンである。そして出演は、ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン、デヴィッド・ニーヴン、ジェラルディン・フィッツジェラルド、フローラ・ロブソン、レオ・G・キャロル、ドナルド・クリスプ、たちである。本作はアカデミー賞で8部門に渡ってノミネートされたが、受賞したのは撮影賞(白黒)の1つでした。
物語の方は、イギリス文学史に名作として刻まれるものであって、余りにも有名であり、名優・L・オリヴィエのハリウッド・デビュー作として知られている作品であり、多く語られているので、細かい所まではともかく、大筋は誰でも知っているでしょう。よって、ここで述べることは省略する。(一応、知らない人のために、一行で記すと、「北イングランド、嵐が丘と呼ばれる名家の養子となったヒースクリフの復讐と愛の姿を描いた物語である。」というところでしょうかね。あまりにも簡単過ぎますが...)
本作は製作からまもなく70年ということになるが、物語の舞台が現代ではないこともあって、全く古さを感じることはない。こういう名作を今後も、野球中継などで休むことなく放送し続けて欲しい所である。
尚、次回の神宮前名画座は6/21と6/22放送の1949年の「硫黄島の砂」ということで、来週は土日のいずれもお休みです。(その次は6/29で、1948年の「ジャンヌ・ダーク」です。)
↓原作はこちら
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