BONNIE RAITT『BONNIE RAITT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1971年に発表された彼女の1st.アルバムである。彼女がブレークするのは'80'sも終盤になってからであるが、それまでの間、ビッグ・ヒットにはならないものの、地道に活動を続けていく訳であるが、本アルバムはそんな彼女の苦節の道が始まることになるアルバムである。評価は良かったのだが、セールスの方はさっぱりであった。(Billboardのアルバム・チャートにも記録無し。)ブルース色の濃いアルバムである。
収録曲は以下の全11曲である。『Bluebird』『Mighty Tight Woman』『Thank You』『Finest Lovin' Man』『Any Day Woman』『Big Road』『Walking Blues』『Danger Heartbreak Dead Ahead』『Since I Fell For You』『I Ain't Blue』『Women Be Wise』。
本アルバムからは、これというシングル・ヒットも生まれていないのだが、参加ミュージシャンが新人アーティストのデビュー・アルバムとは思えないような豪華な顔ぶれが集まっていて、シカゴ・ブルースで活躍するミュージシャンたちの顔合わせということでも、ジャズ、ブルースがお好きな方にはたまらないものとなっている。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Bluebird』『Mighty Tight Woman』『Any Day Woman』『Since I Fell For You』というところをピックアップしておく。
本アルバムはブルース色が強いとは言っても、ブルースの世界にどっぷりと浸かっているという内容ではない。ロック系ポップ寄りなサウンドにブルースのエッセンスをたっぷりと散りばめていて、時にはジャジーに、時にはポップスに、そして聴かせる所はしっかりと聴かせてくれる、というボーカル・アルバムである。純粋のブルース・ファンには物足りないだろうが、女性ボーカルがお好きな方には受け入れられるでしょう。
ブレークした後の'90's前半の彼女のサウンドが頭にあると、「あれ?」という所があるが、彼女のキャリアの原点であるアルバムであり、ロック・シンガーとしてではなく、一人の女性ボーカリストとして彼女を捕らえる方は聴いておきたい所である。(ロック・シンガーとして捕らえている方は、聴かない方が良さそうに思います。)
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