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TwellV・神宮前名画座「SANDS OF IWO JIMA」 [映画(洋画)]

今週の神宮前名画座は、1949年のアメリカ映画「硫黄島の砂」でした。5/31に放送された「フライングタイガー」と同様にJ・ウェイン主演の戦争映画であるが、「フライングタイガー」は完全なプロパガンダ映画であるが「硫黄島の砂」は鬼軍曹ものであるが、ドラマとして見せてくれる作品である。(現在、「フライングタイガー」と「硫黄島の砂」の2作品が一緒になったDVDソフトがリリースされている。主演は共にJ・ウェインであり、戦争映画であるが、余りにも毛色が違うと思うんですけど...)

作品データを記しておくと、時間は109分、白黒作品である。原作はハリー・ブラウン、監督はアラン・ドワン、脚本はハリー・ブラウンとジェームズ・エドワード・グラントの2人、撮影はレジー・ラニング、楽:はヴィクター・ヤングである。そして出演は、ジョン・ウェイン、ジョン・エイガー、アデル・マーラ、フォレスト・タッカー、ジュリー・ビショップ、ジェームズ・ブラウン、アーサー・フランツ、ウォーリー・カッセル、リチャード・ウェッブ、リチャード・ジャッケル、ジョン・マクガイア、マーティン・ミルナー、ウィリアム・セルフ、たちである。

アメリカ海兵隊のジョン・ストライカー軍曹し鬼軍曹として部下から反感を買っている厳しい男である。時は1943年、ニュージーランドの基地で彼は戦争訓練を行なっていた。そんな所に、彼が父と慕うコンウェイ大佐の息子・ピーターが新兵としてやってきた。ピーターは父と同じ根っからの軍人であるジョンを毛嫌いしていたが、次第に軟化していく。(ここは定石の展開である。)やがて、隊はタラワ上陸作戦に加わることとなる。この戦闘で失態を演じて数名の部下を失うことになる。更に隊は硫黄島作戦に参加することになり、戦いが始まる。

展開はよくある鬼軍曹の物語であるが、登場人物をしっかりと捕らえて、部下の教育、自身の離婚という問題をうまく絡めていて、人間味のあるドラマとして旨くまとめられている。そのため、鬼軍曹に対しても、特に拒否反応を起こさずに入って行くことが出来る。

また、途中のエピソードは、人間ドラマに偏ろうとしている物語が「戦争中」ということを忘れさせているのを、はっきりと思い出させて、脳裏に焼き付けてくれることになる。戦場ということを冷静に考えれば、オマヌケなこととして片付けられそうだが、時節を忘れてはならないという教訓ということではよく考えられている。そして、何だかんだでクライマックスの硫黄島上陸作戦は迫力があって、しっかりと見せてくれる。
戦争映画であるが、人間ドラマとしてもしっかりと描かれている作品であるので、見ておきたい1本である。

尚、次回の神宮前名画座は6/29(日)となり(土曜の方はお休みです)、I・バーグマン主演の1948年作品「ジャンヌ・ダーク」です。

 

硫黄島の砂

硫黄島の砂

  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • メディア: DVD

硫黄島の砂

硫黄島の砂

  • 出版社/メーカー: 東北新社
  • メディア: DVD
硫黄島の砂

硫黄島の砂

  • 出版社/メーカー: GPミュージアムソフト
  • メディア: DVD

↓「フライングタイガー」と本作のセットです。


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