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BERLIN『COUNT THREE & PRAY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1986年に発表された彼らの4th.アルバムである。1955年のアメリカ映画に同じタイトルの作品(邦題は「教会に鐘は鳴る」。ジョージ・シャーマン監督、出演はヴァン・ヘフリン、ジョアン・ウッドワード、レイモンド・バーたち。P.ニューマン夫人となるJ.ウッドワードのスクリーン・デビュー作である。)があるか、本アルバムとは何の関係もない。

'80'sサウンドらしいシンセサイザーを駆使したポップなサウンドでそれなりのヒットを放っていた彼らであるが、彼らの代表曲となる『Take My Breath Away』(邦題:愛は吐息のように)が収録されているのが本アルバムである。(が、オリジナル・メンバーによるアルバムとしたら最後のアルバムでもある。)サウンドの方は、シンセサイザーを使った、所謂「エレポップ」と言われるものであるが、前作までと比べてややハードな方向に向かい、ポップということからロックという方向を意識したものとなっている。当時、HMブームに火が点き、パワーバラードと言われるバラード・ナンバーが次々とヒットを記録したこともあって、バラード・ナンバーも含まれているが、そまバラード・ナンバー『Take My Breath Away』が映画「トップガン」に使われたこともあって、全米No.1ヒットとなるのだから、面白い所である。(が、この曲のイメージによって、これまでのアルバムにあった猥雑でちょっと危ない所が消えてしまったのが残念でならない。)

本アルバムは、全米No.1シングルが生まれたものの、チャート成績は今ひとつで、Billboardのアルバム・チャートで最高位62位を記録しただけで、以前のアルバムの記録に遠く及ばなかった。

収録曲は以下の全10曲である。『Will I Ever Understand You』『You Don't Know』『Like Flames』『Heartstrings』『Take My Breath Away』『Trash』『When Love Goes To War』『Hideaway』『Sex Me, Talk Me』『Pink And Velvet』。

この中からシングル・カットされてヒットを記録したのは、『Take My Breath Away』で、1週のみとはいうものの全米No.1に輝き、1986年のBillboard年間シングル・チャートでは27位にランクインしている。(当然、彼らが放った唯一の全米No.1シングルであり、唯一のTOP 20入りを記録した曲でもある。)また、『Like Flames』もシングル・カットされ、最高位82位を記録している。

本アルバムからのお薦め曲は、誰でも『Take My Breath Away』というのは目に見えているので、あえてこの曲を外すことにする。確かに、バラードとしていい感じであり、映画に使われたことで大ヒットを記録したのは事実であるが、これまでの彼らのサウンドと比べると、借り物と言う感じで、彼らの個性が埋没してしまっているためである。(が、一般的に「BERLIN」と言えばこの曲と定着しているのもまた事実ですけど...)で、筆者のお薦め曲は、『Will I Ever Understand You』『Like Flames』『When Love Goes To War』『Sex Me, Talk Me』という所をピックアップしておく。バリバリのシンセ・ビートで、ちょっと危ない感じがする所が彼らの持ち味でありますからね...

『Take My Breath Away』の大ヒットがあるため、そのイメージで本アルバムを聴こうとすると、完全に違う世界のサウンドに遭遇することになるが、こちらの方が本来のBERLINである。ということで、'80'sテイストに満ちあふれたアルバムということで、エレポップがお好きな方は聴いて見るべし。(尚、『Take My ...』のような曲を期待する人はお門違いなので、お帰り下さい。)

 

Count Three & Pray

Count Three & Pray

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: IMS
  • 発売日: 1996/03/19
  • メディア: CD


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