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「EARTH VS. THE SPIDER」 [映画(洋画)]

表題の作品は1958年のアメリカ映画「吸血原子蜘蛛」である。'50'sには、モンスター映画、宇宙人映画などのいくつかの傑作があるが、同年代には巨大動物映画もやはりいくつか製作されていて、傑作が生まれている。本作はそんな'50'sのパニック映画の傑作の一つである。最近のCGを使ったリアルな映像とは全く違った手作りの特撮の息吹に満ちていて、逆にそれが新鮮に映る。また、白黒映像ということが、色を想像させてくれることになって、逆に恐怖度も上がることになる。

作品データを記しておくと、時間は73分で、白黒作品である。原作、製作、監督はバート・I・ゴードン、製作総指揮はサミュエル・Z・アーコフとジェームズ・H・ニコルソンの2人、脚本はラズロ・ゴログとジョージ・ウォーシングの2人、撮影はジャック・マータである。そして出演は、ジューン・ケニー、エド・ケマー、スキップ・ヤング、ジーン・パーソン、ジーン・ロス、たちである。

ある町に、突然変異した巨大蜘蛛が出現する。で、DDTを蒔いてその巨大蜘蛛を仮死状態にして捕らえることに成功する。で、その蜘蛛を町の学校に運び込むのだが、そこで生き返って大暴れを始め、町は破壊されていく...

ストーリーの方は、実に単純明快なものであり、とても分かりやすいものである。ストーリーの方にも、色々とツッコミを入れたくなる展開であるのだが、映像表現の方が色々とアイデアを散りばめられていて、色々と唸らせてくれる。また、白黒画面がこの手の作品の場合は、怖さを増幅してくれるということで、楽しませてくれる。

'50'sから'60's前半のモンスター映画、宇宙人映画、パニック映画などは、いずれも後に再びブームがやってきた時に製作された作品と比べると、撮影技術も陳腐であり、現在のCG全盛の映像に慣れていたら、実に幼稚なものに見えるが、CGにはない製作者たちの熱い魂が映像に出ていて、これが面白い。特に、「どうやって撮影しているのだろう?」という疑問に対しても、少し考えれば分かってしまうが、アイデアがあれば実現できるということを教えてくれている。→教科書的な意味もある作品と言うことが出来る。

フィクションの世界を映像化するには、技術が必要だが、技術偏重で内容のない作品が最近は多くなっているが、やはりアイデアが大事だと言うことを教えてくれる古典作品として、一度は見ておきたい作品である。

 

↓本作はこのセットの中に含まれています。

↓本作をモチーフにした同名タイトル(原題)のホラー作品。(リメイクでも何でもないですが...)

クモ男の復讐

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテイメント
  • メディア: DVD


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