「LAST HOUSE ON THE LEFT」 [映画(洋画)]
表題の作品は1972年のアメリカ映画「鮮血の美学」である。この作品は、後に「13日の金曜日」の製作者となるS.S.カニンガムと、「エルム街の悪夢」の監督を務めることになるW.クレイヴンの処女作品であり、ホラー映画ファンとしたら見逃せない作品である。但し、低予算映画であって、粗と言える所が結構あります。また、物語のベースには、I.ベルイマン監督の「処女の泉」が使われている。尚、本作はTV放映された時には「白昼の暴行魔II/17才・襲われた誕生日」という邦題になったが、現在ではこのタイトルは忘れられている...
作品データを記しておくと、時間は85分、製作はショーン・S・カニンガム、監督と脚本はウェス・クレイヴン、撮影はヴィクター・ハーヴィッツ、音楽はデヴィッド・ヘスである。そして出演は、デヴィッド・ヘス、ルーシー・グランサム、サンドラ・カッセル、マーク・シェフラー、ジェラミー・レイン、フレッド・リンカーン、ゲイロード・セント・ジェームズ、たちである。
少女・マリーの17歳の誕生日。仲良しフィリスとプレゼント交換をして、共にロック・コンサートに行く。そしてマリファナを買おうとしてあるアパートに行った。そこには刑務所から脱走した2人の殺人者とその仲間がいて、2人は一味に強姦され、殺されてしまう。娘の帰りが遅いということでマリーの両親は警察に相談に行くが相手にされない。一方、殺人者たちは腹を空かせて近所の家に立ち寄って夕食をご馳走になるが、その家はなんとマリーの家だった。マリーの両親は一味の一人が身につけているロケットからマリーとフィリスがどうなったかを察知する。一方、殺人者たちも部屋にあった写真から驚きを隠せなかった。で、マリーの両親は一味に対して娘の復讐劇を開始した...
中盤から一気にホラー作品としてのテンションが上がる。低予算作品ということで細かい所には粗があるものの、限られた予算の中で色々と工夫をしている。また、チェーンソーを使ったスプラッター映画ということでは「悪魔のいけにえ」が有名であるが、本作はそれよりも先に製作されており、「スプラッター映画」の原点がここにある。
ホラー映画に対する見識を深めようというのであれば見ておくことをお薦めするが、後の大ヒットシリーズのような高いレベルまで求めてはいけません。尚、ホラー映画の歴史に刻まれる作品ということで、そういう興味から本作を見ようというのは良いが、ホラー映画が苦手という方は止めておいた方がよろしいかと...
コメント 0