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「二等兵物語」(その8) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローシリーズ30弾として記してきた「二等兵物語」も今回で終了です。今回は残っているシリーズ第9作と最後の第10作の2本についてです。

シリーズ第9作新二等兵物語 敵中横断の巻」(1960年)
作品データを記しておくと、1960年の松竹京都の作品で、時間は92分、監督は福田晴一、脚本は安田重夫、撮影は片岡清、美術は川村芳久、音楽は木下忠司である。そして出演は、伴淳三郎、花菱アチャコ、三木のり平、名和宏、佐乃美子、西岡慶子、若水ヤエ子、関千恵子、桂道子、松山容子、朝海圭子、トニー谷、石黒達也、林彰太郎、雲井三郎、西田智、胡美芳、須賀不二男、山路義人、笹川富士夫、月岡賢二、永井邦近、月原一夫、森八郎、田村保、大東弘明、佐藤賢、田中謙三、天王寺虎之助、青山宏、田端義夫、真木康次郎、滝沢ノボル、舘敬介、たちである。

尚、本作では伴淳は横田番作、アチャコは花岡茶吉を演じている。

物語は日支事変の頃、ある小都市に駐屯していた中支派遣軍1030部隊に2人の二等兵が転属された。慌て者の横田と、要領の悪い花岡の2人であり、2人は無二の親友だった。支那料理屋のコックをしていた横田はこの機会に本場の味を覚えようと思い、親日派で有名な東来菜館の陳に弟子入りを志願するが、断られる。実は陳はゲリラ隊の隊長であった。そのころ、慰安所では肺病の花江に同情した一同が待遇改善を要求してストライキに入る。長田隊長はお気に入りのみどりを残して前進命令を発し、その夜、残ったみどりを抱こうとした長田隊長は、残っていたのが花江だったことに驚いた。そんな中、慰安婦たち全員捕虜になったと入り、決死隊が組織されて救出に向かうことになったが...

一応、シリーズのタイトルが入っているものの、今までとは随分と雰囲気が違った作品になっている。それなりのノリではあるが、これまでのシリーズの延長線上と考えたら、ちょっとガッカリさせられる。(独立した作品と思えばそれなりです...)

シリーズ第10作(最終作)「新二等兵物語 めでたく凱旋の巻」(1961年)。
作品データを記しておくと、1961年の松竹京都の作品で、時間は82分、監督は酒井欣也、脚本は安田重夫、撮影は石本秀雄、美術は川村芳久、音楽は木下忠司である。そして出演は、伴淳三郎、花菱アチャコ、大村崑、芦屋小雁、芦屋雁之助、堺駿二、五味勝雄、高野真二、上田寛、笹川富士夫、館敬介、山路義人、森八郎、青山宏、山内八郎、葉山正男、大泉滉、宮坊太郎、林家珍平、滝沢ノボル、羅生門、曽呂利祐平、池田恒夫、吉田豊明、峯京子、高山裕子、目方誠、渡辺篤、清川玉枝、西田智、名和宏、雲井三郎、天王寺虎之助、石井富子、佐乃美子、島ひろし、ミス・ワカサ、たちである。

尚、本作では前作に続いて、伴淳は横田番作、アチャコは花岡茶吉を演じている。

赤紙によって中部部隊に入隊した横田番作は、3ヵ月後、初年兵の教育係を命じられる。そんな橫田は、初年兵の中に親友の花岡茶吉と、花岡の使用人である辺谷、釜田、北風、林たちを見つけて驚いた。何だかんだと初年兵の教育をする横田。やがて部隊は中支戦線に送られる。が、方向を誤った部隊は敵に囲まれて進退極まってしまう。真田隊長は決死隊を募って、敵の火薬庫を爆破し、その混乱に乗じて脱出するという作戦を立て、浅田見習士官にその指揮を任せることにした。横田と花岡は決死隊に志願し、土民に変装して敵陣に潜り込み、陳少将と朱大尉を捕虜にして、その2人になりすまして策を練るが...

前作を受けての物語ということでは本作は良いのだが、やはり「二等兵物語」というシリーズということでは異色の部類に入る。やはり、別シリーズとするべきである。(一応、オリジナル作品になった第8作からは「新二等兵物語」というタイトルになっていますけど...)もう少しコメディ色が欲しいと思ってしまう所である。

「二等兵物語」は、やはり梁取三義の原作である第7作までで完結し、オリジナル作品となった第8作以降は別シリーズという認識で良いでしょう。軍隊喜劇ということを楽しみたいのなら第7作まで、ある程度の戦いの軍隊ものを楽しみたいのなら第8作以降ということで、シリーズとしたら幅があるが、ターゲットを絞って、それを追求した邦画より面白くなっただろうと思われるシリーズでした。

 

↓やはりDVD化されておらず、ビデオです。

新・二等兵物語~敵中横断の巻~

  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: VHS

新・二等兵物語~めでたく凱旋の巻~

  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: VHS

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